「ショットがしっかりしていますよね。ミスヒットが少なく、球を止められる技術を持っている。普段はドローですが、右のピンのときはドローしない打ち方で攻めていました。(2位になった)ヤマハを担いでいた石井恵可キャディが“片山晋呉さんの再来”と言っていて、大げさだなと思っていましたが、実際に見るとそれくらいゴルフがしっかりしている選手だなと思いました」(小畑氏)
これを隣で聞いていた辻村氏が後を引き継ぐ。「山下さんは小柄(150センチ)ですし、そこまで飛距離が出るというタイプでもありませんから、ドライバーはフックに近いドローで飛距離を出していくことも大事。ですが、それ一辺倒ではグリーンで止めることができません。短いクラブでは左に曲げないように打てる技術があるからこそ、このスコアを出せました。最終日は右ピンが多く、風も吹いて、グリーンも硬かった。決して簡単ではありません。そこで『66』ですから、確かな技術があるということです。
また、優勝会見で“自分のプレーに集中した”と言ったそうですが、本当に自分のスタイルを持っている選手。打つまでのルーティン、テンポがすごくいい。何がいいかというと判断力と決断力。セットアップするまでに迷いがないからスッとアドレスに入れる。変な動作がまったくない。だからこそ、スイングリズムも良くなるんです。それが優勝争い中でもできることが、また強さだと思いました」
■高いコミュ力に礼儀正しさ 渋野日向子に共通する部分
もちろん、技術だけで攻略できるほど甘いコースではない。辻村氏はマナー・礼儀の部分にも注目した。「渋野日向子さんもそうでしたが、人間的にとても立派な選手だと思います。私のような話したことのない人にも、しっかり目を見て挨拶ができる。笑顔で明るい雰囲気を出している選手です」。そんな人間性が生きたのが、コース攻略だった。
「今回、山下さんのキャディはコース所属のプロの方だったと聞きました。普段からコミュニケーションがとれている帯同キャディではありません。少ない時間でやり取りして自分を知ってもらい、連携をとる。普段からそういったことができているからこそ、いざという時でも困らない。所属プロであればコースは熟知している。その情報をトラックマンのときにも言いましたが、うまく取捨選択できる。だからこそ初めての熊本空港CCで勝つことができたのです」
幼少時から父に「ゴルフのことは言われたことはなかったが、マナーは厳しく言われた」という山下。優勝後に何度も感謝を述べた親からの愛情が、初めて手にしたトロフィーへの最後の一押しとなった。
これを隣で聞いていた辻村氏が後を引き継ぐ。「山下さんは小柄(150センチ)ですし、そこまで飛距離が出るというタイプでもありませんから、ドライバーはフックに近いドローで飛距離を出していくことも大事。ですが、それ一辺倒ではグリーンで止めることができません。短いクラブでは左に曲げないように打てる技術があるからこそ、このスコアを出せました。最終日は右ピンが多く、風も吹いて、グリーンも硬かった。決して簡単ではありません。そこで『66』ですから、確かな技術があるということです。
また、優勝会見で“自分のプレーに集中した”と言ったそうですが、本当に自分のスタイルを持っている選手。打つまでのルーティン、テンポがすごくいい。何がいいかというと判断力と決断力。セットアップするまでに迷いがないからスッとアドレスに入れる。変な動作がまったくない。だからこそ、スイングリズムも良くなるんです。それが優勝争い中でもできることが、また強さだと思いました」
■高いコミュ力に礼儀正しさ 渋野日向子に共通する部分
もちろん、技術だけで攻略できるほど甘いコースではない。辻村氏はマナー・礼儀の部分にも注目した。「渋野日向子さんもそうでしたが、人間的にとても立派な選手だと思います。私のような話したことのない人にも、しっかり目を見て挨拶ができる。笑顔で明るい雰囲気を出している選手です」。そんな人間性が生きたのが、コース攻略だった。
「今回、山下さんのキャディはコース所属のプロの方だったと聞きました。普段からコミュニケーションがとれている帯同キャディではありません。少ない時間でやり取りして自分を知ってもらい、連携をとる。普段からそういったことができているからこそ、いざという時でも困らない。所属プロであればコースは熟知している。その情報をトラックマンのときにも言いましたが、うまく取捨選択できる。だからこそ初めての熊本空港CCで勝つことができたのです」
幼少時から父に「ゴルフのことは言われたことはなかったが、マナーは厳しく言われた」という山下。優勝後に何度も感謝を述べた親からの愛情が、初めて手にしたトロフィーへの最後の一押しとなった。