これが1988年のツアー制度施行後、史上6人目のママさんVとなった。16年に結婚し、19年4月に長男の龍之介くんを出産。現在2歳になった息子が、父、夫、姉とともに初めてコースを訪れ“応援”し、その大会で4年ぶりの優勝をつかんだ。「息子の存在も大きいですし、なにより家族のサポートがないとここに立てていない。その気持ち一つです」。優勝直後には、眠っている息子のもとに駆け寄り、強く抱きしめた。

今大会前には、先月、母親を亡くしたことも明かしていた。それについてインタビュアーから聞かれると、「やめてください」と言い、涙をグッとこらえた。ただ表彰式の優勝スピーチで、自ら最愛の人の話にふれ「天国にいる母にもいいプレゼントになった」。ここで、こらえていたものが一気に流れ出た。

「優勝できたけどこれで満足することなく、常に自分に挑戦していきたいと思います」。かけがえのない大切な存在を背負う強いママは、ここからさらに進化を続けていく。