クレバーさは全体的なゴルフの組み立てにも光った。ショットを打てばピンに絡み、パットを打てば入ると絶好調だった初優勝時とは異なり、ショットの状態は本調子とはいえなかった。吉田はそれを踏まえた攻め方を展開した。
「今週はグリーンが止まりやすかったのをどうにか利用できないかなと思った。今日の調子のなかでどうすればいいのかという、いい勉強になりました。外してもパッティングで入れられる。そのなかでどうやって目の前の1打を減らすかを考えました」
ショットが悪いことを受け入れて、絶対の自信を持つパッティングで勝負する。ミスはある程度許容範囲。だから、正規の18番ホールで2打目を曲げてしまいボギーとしても「想定内だった」と瞬時に切り替えられた。得意勝負に持ち込むこと、さらにそのパッティングを決められたことでつかんだ勝利だった。
「やるべきこと、目標のために自分は何をするべきか」を明確に考え、行動できるのが吉田の強さ。普段の練習もそうだ。同じ辻村明志氏に師事する上田桃子も小祝さくらも練習の虫。「下手なのに自分のほうが練習しないのはおかしい」と感じながらも、体力がない自分がやみくもにやっては質が下がる。そこで体力づくりから始めたという。量も質も高い練習をするために、今の自分に必要なことが分かっているということだ。
次への目標を聞かれたときも吉田らしかった。「もちろん3勝目を目指していきたいですが、あと3カ月くらいしかシーズンがない。年間で2、3勝と勝っていける選手になっていけるように練習していきたい」。目標が明確だから安易なことは言わない。ホールアウトしてからも聡明さが光った2勝目だった。(文・秋田義和)
「今週はグリーンが止まりやすかったのをどうにか利用できないかなと思った。今日の調子のなかでどうすればいいのかという、いい勉強になりました。外してもパッティングで入れられる。そのなかでどうやって目の前の1打を減らすかを考えました」
ショットが悪いことを受け入れて、絶対の自信を持つパッティングで勝負する。ミスはある程度許容範囲。だから、正規の18番ホールで2打目を曲げてしまいボギーとしても「想定内だった」と瞬時に切り替えられた。得意勝負に持ち込むこと、さらにそのパッティングを決められたことでつかんだ勝利だった。
「やるべきこと、目標のために自分は何をするべきか」を明確に考え、行動できるのが吉田の強さ。普段の練習もそうだ。同じ辻村明志氏に師事する上田桃子も小祝さくらも練習の虫。「下手なのに自分のほうが練習しないのはおかしい」と感じながらも、体力がない自分がやみくもにやっては質が下がる。そこで体力づくりから始めたという。量も質も高い練習をするために、今の自分に必要なことが分かっているということだ。
次への目標を聞かれたときも吉田らしかった。「もちろん3勝目を目指していきたいですが、あと3カ月くらいしかシーズンがない。年間で2、3勝と勝っていける選手になっていけるように練習していきたい」。目標が明確だから安易なことは言わない。ホールアウトしてからも聡明さが光った2勝目だった。(文・秋田義和)