山崎千佳代コースセッティング担当は優勝スコアを15〜20アンダーと予想したが、2日間で8アンダーと勝は優勝に向かって順調にスコアを伸ばしている。だが、昨年の同大会では予選落ちを喫しただけに「トップにいることは考えません。ひとまず、予選通過おめでとうって感じです。予選通過を自信にして、明日からの2日間に臨みます」と話した。

とはいえメジャー大会の優勝は、勝にとってはどうしてもほしい勝利。それというのも、「メジャー大会に優勝するとシード権が3年もらえます。絶対に優勝したいって思います。米ツアーに行って、帰ってきてからその権利を使えたらいい。優勝したらすぐにでも米ツアーに行きたいです」と、いうことだ。3年のシード権をどのタイミングで使うのかを自由に選べるようになったため、米国遠征を考えている選手にとってはある意味お宝ともいえる。

勝は2018年から本格的にツアーに参戦し、プロ転向後4勝を挙げている。しかしメジャー戴冠は未だ達成していない。メジャーだけに限れば、昨年メジャーで2勝を挙げている同じ黄金世代の原英莉花に後れをとった形だ。だが15歳のアマチュア時代に「KKT杯バンテリンレディス」で優勝を遂げてから、勝は同期の黄金世代を引っ張り続けてきた筆頭格だ。さあ、明日からの決勝2日間、勝のバーディラッシュに期待しよう。（文・河合昌浩）