とはいえ本人の胸中では、王者の貫禄と言えるような余裕はなかったという。「初日が始まる前は、アンダーで回れるのかなって思っていました。このコースで勝てるなんて思いもしませんでした。まずは予選。予選を通ったら気分が上がってきて、尻上がりによくなってきました。メジャー大会でそれができたのは、とてもうれしいです」と、記念すべき一週間を振り返った。
「ショットの合間とか、すべてでカチコチに集中していても上手くはいかないし、疲れてしまうと思います。楽しくやるのが好きで、ゴルフをやる前からそういう性格なんです」と続けた稲見。小学生のときから、休み時間はめちゃくちゃ遊び、授業になれば集中して机に向かう子だったようで、オンとオフのメリハリを意識せずにつけられた要因は、元来の性格によるところも大きかったようだ。
目標と公言している通算二桁勝利まで、これであと1勝に迫った。「圧倒的に強いプロになりたい。でもそれは、まだまだ」とは言うが、今季だけで8勝を挙げている。この勢いで行けば、年間二桁勝利だって可能だろう。今年の女子プロNo.1の座は手に入れた。次は「日本女子オープン」に勝利して、女子ゴルフ界のオンリーワンになってほしいものだが、「目の前の一試合を勝ち続けることが大事です」と稲見は言う。己に厳しい22歳のさらなる飛躍に期待しよう。(文・河合昌浩)
「ショットの合間とか、すべてでカチコチに集中していても上手くはいかないし、疲れてしまうと思います。楽しくやるのが好きで、ゴルフをやる前からそういう性格なんです」と続けた稲見。小学生のときから、休み時間はめちゃくちゃ遊び、授業になれば集中して机に向かう子だったようで、オンとオフのメリハリを意識せずにつけられた要因は、元来の性格によるところも大きかったようだ。
目標と公言している通算二桁勝利まで、これであと1勝に迫った。「圧倒的に強いプロになりたい。でもそれは、まだまだ」とは言うが、今季だけで8勝を挙げている。この勢いで行けば、年間二桁勝利だって可能だろう。今年の女子プロNo.1の座は手に入れた。次は「日本女子オープン」に勝利して、女子ゴルフ界のオンリーワンになってほしいものだが、「目の前の一試合を勝ち続けることが大事です」と稲見は言う。己に厳しい22歳のさらなる飛躍に期待しよう。(文・河合昌浩)