言葉通りバーディを奪ったショットはほぼピンハイ。縦距離をばっちり合わせてチャンスを量産した。

さらに感触は悪くなかったものの、出球が揃ってなかったというパッティングにもメスを入れた。「目線が合っていなかったのでそこを調整しました。あとはストロークのブレも感じたので左手一本でストロークして、体全体で打てるようにしました」。その結果、転がりもよくなり、「思っている以上に入ってくれてうれしかった」とスコアメイクにつながった。

この修正力こそが西村の強さであり、成長した部分だ。「昔はなかなかできませんでした。今もまだまだですが、少しはできるようになったのかな。悪いポイントには気づけるようになりましたね」。原因に気づき、試行錯誤を繰り返して良化させる。だからこそ大崩れもないし、不運などで出遅れても翌日に取り戻せるのだ。

今週優勝となれば同一年メジャー2勝目で、さらに3週連続優勝もかかる。この3連勝は全美貞（韓国）、鈴木愛しか達成していないツアー史上3人目。さらに21歳の西村が達成となれば史上最年少記録となる。「このタイトルは欲しいのでそこに向けて頑張りたい。まだ2日間ある。自分のマネジメントに集中して、自分のゴルフができればいいですね」。絶好調の21歳の勢いは大舞台でさらに加速しつつある。（文・秋田義和）