現役を退いた今でも試合に臨む思いは、もちろん変わらない。出場するからには一つでも上の順位を狙うのは選手としての矜持だ。ツアーを引退した前年の18年にはダイキンオーキッドレディスで優勝争いを演じて3位に入賞。22年大会でも地元開催ホステスプロの意地を見せるだろうし、多くのギャラリーが諸見里の背中を押すことも間違いない。

2020-21シーズンに破竹の勢いで賞金女王になった稲見萌寧、その稲見に最後まで迫り続けた古江彩佳や小祝さくらたちの強さは誰もが認めるところだが、ゴルフは親子ほど年の離れた者が対等に戦うことができるスポーツだ。現役時代には経験することができなかったゴルフのさらなる深みに触れた諸見里が、勢いに乗る若手たちとはひと味もふた味も違った円熟したプレーを見せて、22年の女子ツアー開幕を盛り上げてくれることを期待せずにはいられない。

22年ダイキンオーキッドレディスは琉球ゴルフ倶楽部（沖縄県）で3月3日に開幕する。