かつて、アイアン用の軽量シャフトと言うと、「頼りない」、「球が散る」といったネガティブなイメージが強かった。実際、最新モデルに比べて、シャフト先端(ヘッド側)の剛性が低いものが多く、強く叩くと当たり負け感があったり、シャフトが暴れてボールが散るということも少なくなかったのだ。
しかし、現在では製造技術が進化し、さまざまな高性能素材が揃っているので、軽量であっても自在に剛性を変える設計が可能になった。軽量でヘッドスピードを上げやすく、それでいて先端剛性がしっかりしているからボールを強く叩けるし、方向性も良くなる。以前は、重いシャフトでなければボールが安定しないと考えられていたアイアンの常識が大きく変化しているのだ。
たとえば稲見が使用する日本シャフトの『N.S.PRO950GH neo(R)』は90グラム台の軽量スチールだが、ロフトが立ったアイアンでも高打ち出しで適正スピンが入るように設計されている。一方、古江彩佳や渋野日向子が使用するフジクラ『MCI 80』はカーボン特有のしなりを生かしつつ、金属を複合することでスチールシャフトに近い操作性を両立させた。
このように、最新の軽量シャフトにはメーカーの技術の粋を集めた欲張りな性能に仕上がっているのだ。しかし、アイアンのシャフトというと、ドライバーに比べて交換のハードルが高く、後回しにしがち。女子プロの使用モデルを参考に、改めて見直してみてはどうだろう?(文・田辺直喜)
しかし、現在では製造技術が進化し、さまざまな高性能素材が揃っているので、軽量であっても自在に剛性を変える設計が可能になった。軽量でヘッドスピードを上げやすく、それでいて先端剛性がしっかりしているからボールを強く叩けるし、方向性も良くなる。以前は、重いシャフトでなければボールが安定しないと考えられていたアイアンの常識が大きく変化しているのだ。
たとえば稲見が使用する日本シャフトの『N.S.PRO950GH neo(R)』は90グラム台の軽量スチールだが、ロフトが立ったアイアンでも高打ち出しで適正スピンが入るように設計されている。一方、古江彩佳や渋野日向子が使用するフジクラ『MCI 80』はカーボン特有のしなりを生かしつつ、金属を複合することでスチールシャフトに近い操作性を両立させた。
このように、最新の軽量シャフトにはメーカーの技術の粋を集めた欲張りな性能に仕上がっているのだ。しかし、アイアンのシャフトというと、ドライバーに比べて交換のハードルが高く、後回しにしがち。女子プロの使用モデルを参考に、改めて見直してみてはどうだろう?(文・田辺直喜)