掲げるテーマはスイング改造と、ティショットの精度向上。バックスイングから大きく体重を右に移動し、切り返しでは大きく左に体重移動するスイングだった鈴木が取り組むのは、「体重移動の少ないスイング」。インパクト時のヘッドの入り方を一定にする努力をしてきた。まだ不完全とはいえ、スコアにつながったこの日のゴルフは、少しだけ成長を感じる一歩となった。
これまで「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」2勝など、積み上げた勝利は17回。猛烈な勢いでバーディを量産するのが鈴木のスタイルだったが、この数年は変化を感じている。「30歳が近づいたときに、年齢とともに状態を上げていくのは難しい。ただ単にピンを狙うことができなくなった。ビッグスコアが出なくなったのはあります」と27歳の現在地を語る。
「無難になっているわけではないけど、大人のゴルフかな。ピンばっかり狙うゴルフでは1年間は戦えない。優勝争いを何週間かして、それで勝てれば」と、じっくりチャンスを待つことにしている。
過去のよかった記憶も「ほとんど覚えていない」とキッパリ。「いいときのことを振り返るより、いまできることを最大限やりたい。休まず試合に出ることもできないし、新しい自分に向けて調整して、もうちょっと進化していけたら。まだ伸びしろもあると思っています」と気長に冷静に、そして落ち着いて自分探しの道を進む。
先週は大会直前に欠場を発表。新型コロナ陽性者の濃厚接触者になる可能性があったことで、自ら欠場を決めた。周囲に迷惑をかける可能性を危惧してのことだ。酸いも甘いも知り尽くした元女王。ゆっくりと、そして着実に第二の黄金期を見据える姿には、大人の余裕が感じられた。(文・高桑均)
これまで「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」2勝など、積み上げた勝利は17回。猛烈な勢いでバーディを量産するのが鈴木のスタイルだったが、この数年は変化を感じている。「30歳が近づいたときに、年齢とともに状態を上げていくのは難しい。ただ単にピンを狙うことができなくなった。ビッグスコアが出なくなったのはあります」と27歳の現在地を語る。
「無難になっているわけではないけど、大人のゴルフかな。ピンばっかり狙うゴルフでは1年間は戦えない。優勝争いを何週間かして、それで勝てれば」と、じっくりチャンスを待つことにしている。
過去のよかった記憶も「ほとんど覚えていない」とキッパリ。「いいときのことを振り返るより、いまできることを最大限やりたい。休まず試合に出ることもできないし、新しい自分に向けて調整して、もうちょっと進化していけたら。まだ伸びしろもあると思っています」と気長に冷静に、そして落ち着いて自分探しの道を進む。
先週は大会直前に欠場を発表。新型コロナ陽性者の濃厚接触者になる可能性があったことで、自ら欠場を決めた。周囲に迷惑をかける可能性を危惧してのことだ。酸いも甘いも知り尽くした元女王。ゆっくりと、そして着実に第二の黄金期を見据える姿には、大人の余裕が感じられた。(文・高桑均)