<アース・モンダミンカップ 2日目日◇24日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6639ヤード・パー72>
木更津では朝から風速7m/sの風が吹き、午後2時の時点で最大瞬間風速18.8m/sを計測。その後さらに風は強くなり、午後4時30分時点では最大瞬間風速19.6m/sを記録した。風速20m/sは空気が移動する速さが、毎秒20mであるということ。これは人が立っていられないほどの強風で、気象庁では非常に強い風に分類され、飛来物でケガをする恐れがある危険な風だと注意をうながしている。
ドレスに着物…原英莉花のオフショット集めました
7m/sの風だってゴルフをするにはやっかいなのに、コース上では人が立っていられないような風が突然吹き、ボールを予想外の方向に運んでいた。元世界王者の申ジエ(韓国)が「私は風に強いボールを打つけど、きょう最初に打った1球目が今までに見たことがないくらい大きく曲がりました。風と仲よくすればいいと思っていたけど、それじゃあ足りませんでした」と言っていたほどだ。
強風のなかボギーひとつで回ったジエの実力には目を見張るが、そんなジエだってバーディは3つ。初日に9つのバーディを奪取し首位に立った山下美夢有すら、2日目に奪ったバーディはひとつ。昨季賞金女王の稲見萌寧だって初日は8つのバーディを獲って単独2位だったが、この日は3バーディ奪取に終わった。
そんな厳しい状況下で、原英莉花は5つのバーディを奪取。これは永井花奈と並ぶ、この日最多バーディ獲得数だった。原は最終9番でダブルボギーを叩き、残念ながら1打足りず予選落ちとなったが、不調に悩んでいるだけにひと筋の光明になったラウンドだったのではないだろうか。
腰痛を発端に不振の波が寄せ、スイングの乱れにつながっていった。今季はこれまで15試合を戦い終え、トップ10が1回で予選落ちが5回。不本意な成績に苦しんでいる原だが「一歩ずつとは思っているんですが、試合になると性格が出てしまうんです。結果をほしがったり、不安を感じたり。一歩一歩前進するんだと思っている日と、このままじゃダメだと思っている日があります」と話す。
この日はそんな原の心情がそのままスコアに出た。5バーディ・6ボギー・1ダブルボギー。「気持ちが揺れていると、スイングも揺れてしまうんです。そうなってくると、気にするところも変わってしまいます。気持ちをもっとフラットにしなくちゃ」と、原はいう。試合になると生来の負けず嫌いの性格が前面に出て、攻めるゴルフを展開してしまう。それが原の持ち味であるのは確かだが、「今はその時期ではない。愚直に歩を進めるときなのだ」と思っている。
「人生と同じですね」。人生、山あり谷あり。ゴルフの成長も同じ。人は山を乗り越え、谷に落ちてこそ大きな成長をするものだ。
まだ時間がかかるのかもしれないが、復活の狼煙は上がった。次週「資生堂レディスオープン」での原の躍動に期待しよう。(文・河合昌浩)
木更津では朝から風速7m/sの風が吹き、午後2時の時点で最大瞬間風速18.8m/sを計測。その後さらに風は強くなり、午後4時30分時点では最大瞬間風速19.6m/sを記録した。風速20m/sは空気が移動する速さが、毎秒20mであるということ。これは人が立っていられないほどの強風で、気象庁では非常に強い風に分類され、飛来物でケガをする恐れがある危険な風だと注意をうながしている。
ドレスに着物…原英莉花のオフショット集めました
7m/sの風だってゴルフをするにはやっかいなのに、コース上では人が立っていられないような風が突然吹き、ボールを予想外の方向に運んでいた。元世界王者の申ジエ(韓国)が「私は風に強いボールを打つけど、きょう最初に打った1球目が今までに見たことがないくらい大きく曲がりました。風と仲よくすればいいと思っていたけど、それじゃあ足りませんでした」と言っていたほどだ。
強風のなかボギーひとつで回ったジエの実力には目を見張るが、そんなジエだってバーディは3つ。初日に9つのバーディを奪取し首位に立った山下美夢有すら、2日目に奪ったバーディはひとつ。昨季賞金女王の稲見萌寧だって初日は8つのバーディを獲って単独2位だったが、この日は3バーディ奪取に終わった。
そんな厳しい状況下で、原英莉花は5つのバーディを奪取。これは永井花奈と並ぶ、この日最多バーディ獲得数だった。原は最終9番でダブルボギーを叩き、残念ながら1打足りず予選落ちとなったが、不調に悩んでいるだけにひと筋の光明になったラウンドだったのではないだろうか。
腰痛を発端に不振の波が寄せ、スイングの乱れにつながっていった。今季はこれまで15試合を戦い終え、トップ10が1回で予選落ちが5回。不本意な成績に苦しんでいる原だが「一歩ずつとは思っているんですが、試合になると性格が出てしまうんです。結果をほしがったり、不安を感じたり。一歩一歩前進するんだと思っている日と、このままじゃダメだと思っている日があります」と話す。
この日はそんな原の心情がそのままスコアに出た。5バーディ・6ボギー・1ダブルボギー。「気持ちが揺れていると、スイングも揺れてしまうんです。そうなってくると、気にするところも変わってしまいます。気持ちをもっとフラットにしなくちゃ」と、原はいう。試合になると生来の負けず嫌いの性格が前面に出て、攻めるゴルフを展開してしまう。それが原の持ち味であるのは確かだが、「今はその時期ではない。愚直に歩を進めるときなのだ」と思っている。
「人生と同じですね」。人生、山あり谷あり。ゴルフの成長も同じ。人は山を乗り越え、谷に落ちてこそ大きな成長をするものだ。
まだ時間がかかるのかもしれないが、復活の狼煙は上がった。次週「資生堂レディスオープン」での原の躍動に期待しよう。(文・河合昌浩)