＜資生堂レディスオープン　最終日◇3日◇戸塚カントリー倶楽部（神奈川県）◇6570ヤード・パー72＞

「人生を変えられる勝利となった」。初優勝や節目の勝利ではない。昨年に続くツアー通算3勝目を挙げた青木瀬令奈はそう語った。

ファンの歓声に笑顔で答える青木瀬令奈【写真】

出だしは最悪だった。単独首位から出たにもかかわらず、1番でバンカーから寄せきれずボギーとすると、次の獲りたい2番パー5でもティショットをアゴの高いフェアウェイバンカーに入れて出すだけとなりボギー。あっさり首位を明け渡してしまう。

だが、土俵際で強さを発揮。次の3番で6メートルを最後の一転がりで沈めてバウンスバックを決めると、次の4番では3メートルを決めて帳消しに。さらに7番で4メートルを沈めると再び単独首位に浮上。その後は10番から3連続バーディを沈めるなど、後続に追いつかれることなく逃げ切った。

これまでの2勝とはまた違う、格別な美酒となった。「甘さを捨てて勝ち取った優勝ですね」。昨年優勝した「宮里藍 サントリーレディス」から“ざんげノート”として、毎晩ゴルフに対しての思いをつづってきた。「自分自身の気持ちの整理、ゴルフに対して向き合う時間を作る」と始めてからはや6冊目。「もっとゴルフに向き合わないと勝てない」という思いから大好きなゲームを断ち、マンガを断ち。体調を考えてシャワーだけでなく湯船にもちゃんと浸かるようにした。