「前日に最終日はビッグスコアを出すとは言いましたが、出せるタイプでもないのに頑張りました。勝負はグリーン上と思い、強気で打っていった結果です。実はリランキングのことはあまり考えてはおらず、とにかく今日のスコアに集中した成果です」

成澤が前半戦に出場した試合はたったの2試合。「もっと出ることができるなら、1試合でも多く出たい」とリランキングが上がったことをよろこんだが、まだまだ油断はできない。この順位で次のリランキングがある9月末までの2試合はほぼ確定したが、それ以外の試合についてはほかの選手との兼ね合いとなりそうで、可能性は高まったものの出場できるかどうかの狭間で過ごすこととなりそうだからだ。

それでも得たものは出場資格だけではない。「最終日の目標は5アンダーでした。それを達成できたことで、やればできるんだという自信は持てました。シブコからも刺激はもらっています。一緒に試合でラウンドできるような選手になりたいです」と、成澤は前を向いた。

成澤は岡山作陽高等学校で、渋野日向子のひとつ上の先輩。プロテストは18年合格のシブコに後れをとって21年合格だが、高校時代にともに汗を流してきた仲。先を走る後輩へ、自分なりのペースで背中を追いかけていく。（文・河合昌浩）