菅沼菜々と馬場は同じ東京都出身で、住んでいる場所が近い。2000年2月生まれの菅々は、学年でいうと馬場の6個上になる。娘と一緒に楽しくゴルフがしたいという父親の思いから、ほどなくして5歳だった馬場も同じ練習場に通い始めた。それでも「きょうは菅沼さん来てるよーって言っていつも見ていた。話しかけられなかった」と、親子とも特に交流があったわけではない。

馬場は今年4月、「ヤマハレディース」で初めて国内女子ツアーに出場を果たす。その静岡の地で、菅沼親子は初めて馬場親子が同じ練習場に通っていることを知ることになる。「ヤマハのときに今だったら話しかけられるなっていうタイミングがあったので、そのときに初めてお父さんに声をかけました。すごく驚いていた。ツアーに来たらこういうことに気をつけなみたいなことをいろいろ教えてくれました」と哲也さんはいう。

娘も「本当にヤマハのときが初めてです。すごくかわいい。本当はヤマハの前に、一回だけ話したことがあるんですよ。それもひと言みたいな感じで。ヤマハのときにちょっとお話しできて、すごくいい人でした」と感動した。来年のプロテスト合格を目指している馬場。近所の練習場で遠くから見ていた“スター”と、同じ職場に立つ日は近いだろう。