そして最終18番パー5、奇しくも3打目に13番と同じ距離を残した。「まったく同じ残り108ヤードでした」というショットを今度はピンそばにつけ、なんなくバーディを奪取した。

「オフに覚悟を決めて、球筋をドローからフェードに変えました。新しいチャレンジで今シーズンの開幕を迎えたんですが、状態はいいのにスコアにならない展開が続いていました。どうしたらいいのか悩んだ時期があったんですけど、前向きに考えるしかない」と、決心したという。

だが、「ショットが良ければ成績はついてくると思っていた」のに、結果に結びつかない。思い悩んだ末に出した結論は「技術じゃない、気持ちの問題。技術は大丈夫なんだから、あとは気持ちでどこまで持って行けるかどうかだと、先週の試合が終わったときに思ったんです。こんなにすぐに結果が出るとは考えていませんでしたが、ゴルフってやっぱり心・技・体が大切なんですね」と話す。

昨年大会は2日目に熱中症で途中棄権をした悔しい思い出がある。「この2日間は自信になりました。追い込まれると強いところがあるんです。残り2日間もこの調子を維持して、いい位置でいれるように頑張ります」と、リベンジを誓った。（文・河合昌浩）