「トップ10常連の選手が追いかけてくるなか、自分を勢いづけるような姿でした。あの舞台で、自分の方に風向きを変え、“自分の世界”を築き上げていましたね。プロの世界で優勝するためには、争いのなかで“いかに自分を演じることができるか”。これも重要になってきます」
昨年末のQTに失敗し、今季開幕時の出場優先順位は90位。これは自力でレギュラーツアーに出場できることが“ほとんどない”といえる位置だ。この頃には、メンタル面の未熟さを垣間見せることもあったが、辻村氏は真夏の軽井沢で「プレッシャーを受け入れる」岩井の成長も目にすることになった。
「プレッシャーがかかるのはみんな同じ。それとどう向き合うかが重要です。QT失敗を経て、このプレッシャーの受け入れ方も成長したのではないでしょうか」。2打リードで迎えた終盤の16番パー5で岩井は、「見てワクワクするゴルフがしたかった。ここで攻めたらかっこいいかなと思った」と果敢に2オンを狙った。ウィニングパットの時こそ「手の震えが止まらず、思うようにパターを振れなかった」と緊張を抑えることができなかったが、一貫して凛とした表情で堂々とコースを歩く姿、それが印象的な優勝劇だった。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、松森彩夏、吉田優利などを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
昨年末のQTに失敗し、今季開幕時の出場優先順位は90位。これは自力でレギュラーツアーに出場できることが“ほとんどない”といえる位置だ。この頃には、メンタル面の未熟さを垣間見せることもあったが、辻村氏は真夏の軽井沢で「プレッシャーを受け入れる」岩井の成長も目にすることになった。
「プレッシャーがかかるのはみんな同じ。それとどう向き合うかが重要です。QT失敗を経て、このプレッシャーの受け入れ方も成長したのではないでしょうか」。2打リードで迎えた終盤の16番パー5で岩井は、「見てワクワクするゴルフがしたかった。ここで攻めたらかっこいいかなと思った」と果敢に2オンを狙った。ウィニングパットの時こそ「手の震えが止まらず、思うようにパターを振れなかった」と緊張を抑えることができなかったが、一貫して凛とした表情で堂々とコースを歩く姿、それが印象的な優勝劇だった。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、松森彩夏、吉田優利などを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。