それでも知多半島に位置するこのコースは、海に近いこともあり「風の対応」が必須。昨年同様、週末にかけて台風が接近しているということもあり、その風は強さが増すことも予想される。ただ、「ボールが止まってくれる」ことから、風をきちんと読むことができればチャンスに付くことも。「戦略性のあるコースですね」と語った。

だが、そのバーディ奪取には“飛ばし”は必要なし。むしろ、風の状況によっては「2打目は（ボールが高く上がる）ウェッジよりもロングアイアンで打ったほうが距離感が合いやすいこともある」と分析する。これにはグリーンが止まりやすいこともプラスに働き、「フェアウェイウッドやユーティリティのような長いクラブでもボールがきちんと止まってくれる」と、距離が残ったところからでもピンをデッドに狙うことができるため、“飛ばなくても曲がらない”がカギになりそうだ。

■飛ばなくても問題ナシ！小さな巨人の出番です

そうすると注目選手としてまず頭に浮かぶのが、ディフェンディングチャンピオンの西村優菜。今季2勝、ここまで予選落ちなしという安定性をみせているが、そんな150センチが人一倍輝きそうだ。9月は優勝争いこそ少ないが、ディフェンディング＆ホステス大会は西村を奮起させるはず。「ティショットで曲がらないと言えば西村選手が思い浮かびます。思い入れのある大会はいい流れも引き寄せてくれると思います。連覇にも期待したいですね」。

そして、同じく150センチの山下美夢有の勢いにも目を見張る。6月に今季2勝目を挙げてから、9試合連続でトップ10フィニッシュ。先週のメジャー大会では2位で終えた。“小さな巨人”向きともいえる今大会は「相性も抜群」。ここで一気に流れをつかむことも十分にありそうだ。

そして、身長155センチの木村彩子も注目に挙げる。6月に「アース・モンダミンカップ」でツアー初優勝を遂げて賞金5400万円を獲得したことは記憶に新しいが、その後は予選落ちも少なくはない。だが、今季のフェアウェイキープ率が「77.7056％」でツアー5位につけるティショットの正確性は、今大会での再浮上のきっかけとなりそうだ。「飛ばない選手にもチャンスがあるようなセッティングになっています。フェアウェイキープができる木村選手は、そのアドバンテージが生きると思います」。