＜伊藤園レディス　2日目◇12日◇グレートアイランド倶楽部（千葉県）◇6741ヤード・パー72＞

2012年のプロテストに合格した28歳の岸部桃子が、初シード、そして初優勝のチャンスについた。首位と3打差のトータル10アンダー・3位は逆転圏内。自身2度目の最終日最終組でスタートする。

ステップ優勝時は仲間も祝福　岸部桃子はこんな選手です【写真】

ショットが冴えた一日。3番から7番まで「すべて1ピン（2.5メートルほど）以内」というパットを決めて5連続バーディを記録した。「初めてだと思います」と記憶にないラッシュだったが、「5つ目を獲って、『あ、5連続だ』と気づきました」というほど集中力を研ぎ澄ましていた。後半も3つ伸ばし「65」をスコアカードに書き込んだ。

前回の最終日最終組は今年4月の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」。2打差の3位タイから初優勝を目指した。しかしその時は後半2つのボギーを叩き失速。6位で勝利には手が届かなかった。「その時にバックナインの大事さを経験した。明日もしっかりそこを意識してプレーしたいと思います」。これを今回の教訓にする。

さらに、このスタジオアリスでは「それで注目してもらえた（笑）」というできごとも起こった。岸部と同じ最終組には大里桃子がいて、1組前には上田桃子がいる。3人の桃子が優勝を争う状況になった。今回も、その時勝者になった首位の上田と優勝を争う。「食らいついていきたい」と今度こそ、の思いは強い。一方の上田も「16番で（岸部）桃子ちゃんがいるって話をしていました。いい子で話しやすいし、縁も感じる」と、この組み合わせにまんざらでもない様子だ。