＜伊藤園レディス　最終日◇13日◇グレートアイランド倶楽部（千葉県）◇6741ヤード・パー72＞

首位と2打差の2位でスタートした山下美夢有は、最終日に1バーディ・ボギーなしの「71」をマーク。トータル12アンダーに伸ばしての逆転勝利で、今季4勝目をつかみ取った。これで2試合を残してメルセデス・ランキング1位が確定。21歳103日の“史上最年少年間女王”が誕生した。

新女王誕生の瞬間【写真】

9月の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」に続き、スリクソンの新ドライバー『ZX5 Mk II』で2勝目を挙げた山下。ただし、その時はロフト角が9.5°のものだったが、今回は8.5°と細かなスペックに違いがある。

練習ラウンドでは8.5°と9.5°の2本を携えコースで試すが、その使い分けについて山下はこう説明する。「コースによって、ここ3試合ぐらいドライバーを替えていた。基本フラットなコースはキャリーが同じでも、ランの距離が全然違う。それで9.5°と8.5°を使い分けていました」。

弾道計測器データの2本のスピン量の違いが、ランに影響を及ぼすという。「9.5°の方がキャリーは出るけどランが全く出ず、距離も10ヤードぐらい損している。コースによっては8.5°の方がランが出るので、朝トラックマンでデータを測って選びました」。感覚だけでなく、しっかり数値を見て“1°の差”を使い分けている。