■およそ14秒間に集中力を凝縮
さらに辻村氏は、それと同時にルーティンの動作にも注目してみた。まずはゆったり2回素振り。ボールの後方に入り、そのボールとターゲットを一直線に結ぶようにシャフトで線を合わせる。辻村氏はこの動作を「“気”で結ぶ」と表現し、ここからタイムを測り始めた。そしてアドレスに入り、2回狙う位置を見てスイング。キレイにフィニッシュが決まるここまでの時間が、常に一定だった。
「ターゲットを一直線に結んだ時に雑念を消してスイングをしているように見えます。ゴルフは18ホールずっと集中することが不可能なスポーツ。山下選手は、この14秒ほどの間にすべての集中力を注いでいますね」。こうしてボールはイメージ通りの軌道を描き、見事にピンへと絡んでいく。「ツアーでルーティンが一番安定している選手ではないでしょうか」と辻村氏は評する。
後続に1打の差をつけ首位で迎えた最終日の最終ホール。山下が「ものすごく緊張していた」と振り返るここは、珍しくミスが重なりパーパットは3メートルを残した。これを外すと2位だった岸部桃子とのプレーオフに突入するピンチの場面。しかし山下は強気にウイニングパットをねじ込んだ。「ああいう場面では間が長くなって、体が固まってもおかしくない。しかし、ここでも一定のリズムを刻むことができる強さがありました」。辻村氏はあのラストシーンにも、21歳の恐ろしさを見ることになった。
■海外メジャーでも「おもしろいことになりそう」
「もちろん結果的にミスになることはある。ただ山下選手自身がバランスを崩しミスをする、ということはありませんでした。フィニッシュもピタピタ決まっていましたし、『あれじゃ曲がらねーよ!』という感じですね」。辻村氏がこのように話した山下のスイング面において、特に素晴らしい点として挙げたのが「目の上下動が非常に少ない」という部分。
さらに辻村氏は、それと同時にルーティンの動作にも注目してみた。まずはゆったり2回素振り。ボールの後方に入り、そのボールとターゲットを一直線に結ぶようにシャフトで線を合わせる。辻村氏はこの動作を「“気”で結ぶ」と表現し、ここからタイムを測り始めた。そしてアドレスに入り、2回狙う位置を見てスイング。キレイにフィニッシュが決まるここまでの時間が、常に一定だった。
「ターゲットを一直線に結んだ時に雑念を消してスイングをしているように見えます。ゴルフは18ホールずっと集中することが不可能なスポーツ。山下選手は、この14秒ほどの間にすべての集中力を注いでいますね」。こうしてボールはイメージ通りの軌道を描き、見事にピンへと絡んでいく。「ツアーでルーティンが一番安定している選手ではないでしょうか」と辻村氏は評する。
後続に1打の差をつけ首位で迎えた最終日の最終ホール。山下が「ものすごく緊張していた」と振り返るここは、珍しくミスが重なりパーパットは3メートルを残した。これを外すと2位だった岸部桃子とのプレーオフに突入するピンチの場面。しかし山下は強気にウイニングパットをねじ込んだ。「ああいう場面では間が長くなって、体が固まってもおかしくない。しかし、ここでも一定のリズムを刻むことができる強さがありました」。辻村氏はあのラストシーンにも、21歳の恐ろしさを見ることになった。
■海外メジャーでも「おもしろいことになりそう」
「もちろん結果的にミスになることはある。ただ山下選手自身がバランスを崩しミスをする、ということはありませんでした。フィニッシュもピタピタ決まっていましたし、『あれじゃ曲がらねーよ!』という感じですね」。辻村氏がこのように話した山下のスイング面において、特に素晴らしい点として挙げたのが「目の上下動が非常に少ない」という部分。