「切り返しで右足が内側に回転すると右サイドに残ったスイングになりやすいのですが、菅沼さんは右足の動きに対して右骨盤の位置を変えずに回転しているんです。これが安定につながっています。ですが、この柔軟性を生かした動きは簡単に真似できるものではありません。体の柔軟性と体幹の強さあってのスイングです」

菅沼は、今季最終日のラウンドで平均ストロークが1位。“まくりの菅沼菜々”とも言われている。いつ初優勝してもおかしくない実力の持ち主。来季のさらなる活躍に期待がかかる。（文・高木彩音）

■石井忍（いしい・しのぶ）1974年生まれ、千葉県出身。東京学館浦安高等学校、日本大学のゴルフ部で腕を磨き、98年プロテスト合格。2010年にツアープロコーチとして活動を始め、多くの男女ツアープロを指導。また「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアへの指導にも力を入れている。