また、骨盤のターンのうまさも石井はポイントに挙げる。

「バックスイングで骨盤が右に動かない。ダウンスイングでも骨盤が左に移動しないので、ショットの安定につながっている。骨盤をうまくターンさせて、下半身のパワーをボールに伝えている。だから飛距離が出るんです」

吉田のスタッツを見てみると、1位を獲得している項目がリカバリー率、サンドセーブ率、バウンスバック率、バーディ数と4つもある。また、60台で回ったラウンド数では2位、平均ストロークでは3位と、飛んで曲がらないショットをスコアに反映している。今季優勝こそなかったものの、安定感抜群の吉田の来年の活躍に期待だ。（文・高木彩音）

■石井忍（いしい・しのぶ）1974年生まれ、千葉県出身。東京学館浦安高等学校、日本大学のゴルフ部で腕を磨き、98年プロテスト合格。2010年にツアープロコーチとして活動を始め、多くの男女ツアープロを指導。また「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアへの指導にも力を入れている。