そんな流れを変えたのがコロナ禍の20年8月。ステップ・アップ・ツアーで優勝を遂げると、そこから一気に成績が上昇。レギュラーツアーでも上位に顔を出すようになると21年9月の「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」では最終日の18番を首位タイで迎えるもティショットを池に入れてダブルボギー。涙を流した。
この教訓を生かした植竹は、今年に入ってから2戦目でも優勝争いを展開するなど好調をキープし、ついに熊本で栄冠を勝ち取った。初日を3位、2日目を2位で終えると、最終日は前半に3連続バーディを奪い、12番までに3つ伸ばし首位。ところが終盤に2ボギーを喫し4人のプレーオフに突入。それでも焦りはなかった。
一人また一人と脱落していった戦いは、最後は吉田優利との一騎打ち。「やり切るしかなかった」と腹をくくった。何度もチャンスを逃しながら進んだが、最後は「入ると思った」と勝利の予感があった。勝負のパットを自信満々に打ちきり、涙を流しながら冷静にマスクを取る仕草は、今シーズンのなかでも印象的なシーンのひとつとなった。
うれしさは初優勝からくるものだけではなかった。高校生の時に両親が離婚。女手ひとつでサポートしてくれた母への気持ちがあふれた。「母がスタンドでハンカチで目元を拭っていたのを見て余計に泣けてきて」。母の姿が目に入り、余計に感情が爆発した。優勝会見では「ゴルフができなくなるくらいの経済状況だったので、ダブルワークになりながらも好きなことをやりなさいとずっと応援してくれました。たくさんケンカしたりもしましたけど、一番尊敬する人です」という大切な人の涙が植竹の涙腺を緩めたと明かした。
優勝後は「いじるのが好き」というクラブ調整を試したり、ケガもあったりと2勝目をつかむことはかなわなかったが、キレ味が持ち味で、ほかのプロも一目置くダイナミックなスイングに磨きをかけ、2023年はうれし涙の勝利をつかみにかかる。
この教訓を生かした植竹は、今年に入ってから2戦目でも優勝争いを展開するなど好調をキープし、ついに熊本で栄冠を勝ち取った。初日を3位、2日目を2位で終えると、最終日は前半に3連続バーディを奪い、12番までに3つ伸ばし首位。ところが終盤に2ボギーを喫し4人のプレーオフに突入。それでも焦りはなかった。
一人また一人と脱落していった戦いは、最後は吉田優利との一騎打ち。「やり切るしかなかった」と腹をくくった。何度もチャンスを逃しながら進んだが、最後は「入ると思った」と勝利の予感があった。勝負のパットを自信満々に打ちきり、涙を流しながら冷静にマスクを取る仕草は、今シーズンのなかでも印象的なシーンのひとつとなった。
うれしさは初優勝からくるものだけではなかった。高校生の時に両親が離婚。女手ひとつでサポートしてくれた母への気持ちがあふれた。「母がスタンドでハンカチで目元を拭っていたのを見て余計に泣けてきて」。母の姿が目に入り、余計に感情が爆発した。優勝会見では「ゴルフができなくなるくらいの経済状況だったので、ダブルワークになりながらも好きなことをやりなさいとずっと応援してくれました。たくさんケンカしたりもしましたけど、一番尊敬する人です」という大切な人の涙が植竹の涙腺を緩めたと明かした。
優勝後は「いじるのが好き」というクラブ調整を試したり、ケガもあったりと2勝目をつかむことはかなわなかったが、キレ味が持ち味で、ほかのプロも一目置くダイナミックなスイングに磨きをかけ、2023年はうれし涙の勝利をつかみにかかる。