2022年の女子ツアーを振り返ると、メルセデスポイントランキングで女王に輝いた山下美夢有や山下に次ぐ2位の西郷真央ら、新たなヒロインの出現に胸を躍らせた一年だった。ここではツアープロコーチ・石井忍が、メルセデスポイントランキングでトップ10に入った選手たちのスイングを連続写真で分析し来季の活躍を占う。

スイング軸がぶれない安定感に注目　山下美夢有のドライバースイング【連続写真】

今回はメルセデスランキング1位に輝いた山下美夢有のスイングを解説。今季は33試合に出場し、優勝が5回、トップ10回数は21回と圧巻の強さを見せた。スタッツでは、パーオン率、パーセーブ率、ボールストライキング、60台のラウンド回数などの8項目で1位を獲得している。

女王・山下のスイングの特長について石井は「最大の特長はセンター1本軸。スイング軸が動かないし、倒れない。まったくブレませんね」と、話す。

ドライバーの平均飛距離とフェアウェイキープ率を合算した数値、トータルドライビングのスタッツでは今季3位を記録している山下の安定感の秘訣はとは？

「手元と胸の距離が変わらないので、1本の軸を意識しやすいスイングです。左右に体が倒れないので、曲がらない安定したショットを打てている。足はターゲットに向かって直線的に使い、インパクト直前で足を蹴り上げて飛距離につなげています」と、石井。