そして、22年4月「フジサンケイレディス」で大会記録タイで単独首位発進とすると、2日目もその位置をキープ。自身10度目の最終日最終組を迎えることになった。「緊張は絶対する」という、何度も経験してきたこの状況。自然体で挑むべきか、いつも以上に気合を入れるべきか。どのような心持ちで迎えるべきかわからず、“最終日最終組”という言葉に恐怖心すら感じる。その恐怖を高橋は“お化け”と表現した。
「何回もチャレンジして、1発くらい当てたろうって感じで(笑)。だいたいは自分自身にビビって、出ないお化けを怖がった結果、逆に曲げるのが多かった。潔く振り抜いていくしかないのかなと思います。普通にやれば出ないお化けを怖がってどうすんだろうって」
最終日、連続ボギー発進でいきなり“お化け”は現れた。それでも「逃げんじゃねえ」と自分自身に言い聞かせて、連続バーディですぐさま獲り返す。これまで9度戦ってきたプレッシャーに打ち勝った瞬間だった。「ここを乗り越えないと勝てないと思っていた」。お化けを完全に封じ込めて「初優勝の呪縛」から解き放たれた。
勝みなみ、畑岡奈紗、新垣比菜、大里桃子、河本結、渋野日向子、原英莉花、小祝さくら、淺井咲希。1998年度生まれの“黄金世代”による優勝者は昨シーズンまでに9人が生まれていたが、19年「CAT Ladies」を制した淺井を最後に、10人目のリーチから足踏み状態が続いていた。だが、今年のKKT杯バンテリンレディスで植竹希望が2時間超えのプレーオフを制して初優勝。そしてその翌週、高橋は“11人目”として名を刻むことになる。
「みんなどんどん勝っていって…。わたしだけ置いていかれている感じがしていました」。優勝の瞬間には、最終日に同組で優勝争いを演じた黄金世代の木下彩が勝者を祝福し、優勝のバトンを渡すことになった植竹、ホールアウトから1時間30分も経過していた大里がグリーンサイドで見守った。高橋のもとに駆け寄る大里の目にも涙。ライバルとして仲間として、感情が込みあがり、黄金世代の絆を感じた瞬間でもあった。
インタビュー中も涙があふれた。表彰式では「ずっと勝てないときも支えてくれた両親に感謝しかない」と感謝の言葉を述べ、3人で記念写真におさまった。「両親の前で初優勝を挙げられたのはすごいうれしかった。『諦めるな』とずっと背中を押し続けてくれていた」。安どと、うれしさとが入り混じった涙だった。
「何回もチャレンジして、1発くらい当てたろうって感じで(笑)。だいたいは自分自身にビビって、出ないお化けを怖がった結果、逆に曲げるのが多かった。潔く振り抜いていくしかないのかなと思います。普通にやれば出ないお化けを怖がってどうすんだろうって」
最終日、連続ボギー発進でいきなり“お化け”は現れた。それでも「逃げんじゃねえ」と自分自身に言い聞かせて、連続バーディですぐさま獲り返す。これまで9度戦ってきたプレッシャーに打ち勝った瞬間だった。「ここを乗り越えないと勝てないと思っていた」。お化けを完全に封じ込めて「初優勝の呪縛」から解き放たれた。
勝みなみ、畑岡奈紗、新垣比菜、大里桃子、河本結、渋野日向子、原英莉花、小祝さくら、淺井咲希。1998年度生まれの“黄金世代”による優勝者は昨シーズンまでに9人が生まれていたが、19年「CAT Ladies」を制した淺井を最後に、10人目のリーチから足踏み状態が続いていた。だが、今年のKKT杯バンテリンレディスで植竹希望が2時間超えのプレーオフを制して初優勝。そしてその翌週、高橋は“11人目”として名を刻むことになる。
「みんなどんどん勝っていって…。わたしだけ置いていかれている感じがしていました」。優勝の瞬間には、最終日に同組で優勝争いを演じた黄金世代の木下彩が勝者を祝福し、優勝のバトンを渡すことになった植竹、ホールアウトから1時間30分も経過していた大里がグリーンサイドで見守った。高橋のもとに駆け寄る大里の目にも涙。ライバルとして仲間として、感情が込みあがり、黄金世代の絆を感じた瞬間でもあった。
インタビュー中も涙があふれた。表彰式では「ずっと勝てないときも支えてくれた両親に感謝しかない」と感謝の言葉を述べ、3人で記念写真におさまった。「両親の前で初優勝を挙げられたのはすごいうれしかった。『諦めるな』とずっと背中を押し続けてくれていた」。安どと、うれしさとが入り混じった涙だった。