“竹田麗央時代到来”。2024年の国内女子ゴルフ界は、この一言に象徴される年になった。初優勝からメジャー2勝含むシーズン8勝に加え、米国ツアー出場権も得て年間女王を戴冠。そんな華々しい一年を、そして今年から始まる米国ツアーへの思いなどを本人が語った。(取材、構成/間宮輝憲)
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■国内ツアーを席巻した2024年
--2024年シーズンを振り返って
「まず、こんなに優勝できるとは思っていなかったのですごくビックリしています。海外メジャーに出場できたり、年間女王にもなることができて、すごく楽しいシーズンでした」
--21歳での年間女王戴冠、そしてこのタイミングでの海外挑戦について
「シーズンが始まる時には、年間女王になれるなんてまったく考えてもなかったですし、今年取れるとも思ってなかった。それもすごくビックリしています。ただ、海外ツアーで戦うなら少しでも早い方がいいと思う。その点では、特に早すぎるという感覚はないですね」
--女王になったという実感は
「いろいろなお仕事に呼んでもらえるようになったので、その辺りで実感しますね。地元(熊本県)でも『おめでとう』と言ってくださる人たちがたくさんいる。頑張ってよかったなと思います」
--初優勝は4月に地元・熊本で行われた「KKT杯バンテリンレディス」。プロ3年目での初優勝だった
「ここまでに同学年の選手(川崎春花、神谷そら、櫻井心那ら)がかなり優勝を挙げていたので、私も続きたいと思っていたけど、できませんでした。今年は頑張ろうと思ってスタートして、熊本で初優勝を挙げてから、試合中もすごく落ち着いてプレーできるようになりました。優勝争いでも自信を持ってプレーできていたので、そういった意味でも大きな1勝だったと思います」
--24年シーズンを迎えるにあたり、ショートゲーム強化を徹底して行ったことをこれまでも話していた。例えばリカバリー率が23年は『61.2319%』(55位)だったが、24年は『69.1517%』(7位)と大幅アップするなど、飛躍につながった
「もともとショートゲームの練習量が少なかったんです。そこで、しっかり練習時間を取ってやるようにしました。それまでは練習のメーンはショットだったんですけど、時間の使い方を逆にしました。まずはショートゲームを練習して、余った時間でショット練習をする、というように。とにかく練習量が少なかったので、まずは練習時間を多く取ることを意識して、あとは上げるアプローチの練習などをずっとやっていました」
--ルーキーイヤーだった22年はメルセデス・ランキング58位に終わりシードも確保できなかった。その後の2年で大躍進できた要因は
「毎年、毎年いい経験ができていると思っていて、すごく勉強になることばかり。1年目も飛距離には自信があったけれど、プレーの精度や、気持ちの部分では全く自信を持つことができていませんでした。その時はシードも取れずに悔しかったですけど、2年目、そして3年目ととてもいい経験ができて、それがすごくよかったなと思っています」
--改めて24年シーズンを自己採点すると
「99点という感じですかね。何試合か優勝争いで負けたり、最終戦のリコーカップでは最終日に崩れたので、1点マイナスしました」