＜サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント　最終日◇22日◇イーグルポイントゴルフクラブ(6,535ヤード・パー72)＞

　身長172センチの美脚プロ、木戸愛が待望の初優勝を挙げた。「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメン」の最終日、首位から出た木戸は5バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの70をマーク。スコアを2つ伸ばし、トータル14アンダーで初日から首位を守り完全優勝でツアー初勝利を挙げた。

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　木戸は出だしでバーディを奪い快調な立ち上がりをみせるが、7番でラフからのセカンドがピンを約15メートルオーバー。そこから3パットのボギーを叩いてしまう。同組の不動裕理はこのホールでバーディを奪取、差は一気に2打に縮まった。続く8番ではチャンスにつけるも決めきれず、不穏なムードで迎えた9番パー3ではティショットをグリーン右に外してしまう。木の枝がかかり、高いアプローチが打てない状況で土手にワンクッションを入れピンに寄せようとするが、ボールは大きくオーバー。1.5メートルのボギーパットも決められず痛恨のダブルボギーとしてしまう。この時点で不動らに並ばれ、試合は混戦模様となる。

　しかし、この試合に“強い気持ち”をテーマに臨んでいる木戸はこれ以上崩れなかった。「勝ちたい気持ちでは誰にも負けないと思っていた」と気持ちを切らさず、ハーフターンの移動中は歌を口ずさみ気分転換。そして不動に並ばれたことに「こんなドキドキ感を味わえるなんて幸せだなと思った」と緊張感を力に変え10番から連続バーディを奪取する。そして14番でもスコアを伸ばすと、終盤17番では8メートルをねじ込み、不動や今季絶好調の全美貞(ジョン・ミジョン)(韓国)らの追撃を振り切り、嬉しい初優勝。18番でウィニングパットを決めた木戸の目には涙が溢れ、その後グリーンで仲間たちの祝福を受けるとさらに大粒の涙が頬をつたった。

　会見では「うれしいの一言しか今はないです」と感極まった表情で話した木戸。今後は「2勝目を今シーズン中に挙げられるよう強い気持ちでチャレンジします！」と力強く宣言。恵まれた体格と鋼の精神、この優勝で自信を得た木戸が後半戦の主役になりそうだ。
　なお、会場には父で元プロレスラーの修さんも来場。一度、スコアを後退させてから巻き返しを見せた愛娘に「本当に強くなったなあ」と目を細めていた。