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ツアーでは“珍しい”クラブで戦う女子プロを発見! 海外メジャーも制しているその正体は…

先週行われた国内女子ツアー「アクサレディス」の会場で、“珍しい”セッティングで戦う選手を発見した。どこが気に入っている?

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2025年4月2日 14時00分

先週行われた国内女子ツアー「アクサレディス」で、ひとりの選手のキャディバッグに思わず目が止まった。理由は、女子の会場では珍しいクラブがそろっていたから。このバッグを携えプレーしているのは、プロ3年目の大須賀望。主催者推薦により、宮崎県で今季の自身初戦を迎えていた。

【写真】どんな顔をしている? 大須賀望のクラブを激写

クラブ契約フリーの大須賀が使用するドライバーはタイトリストの『GT3』。これは、なにも珍しいものではない。気になったのは、そこから下。フェアウェイウッド(FW)の3番、5番、そして4番、5番、6番と3本が入っているユーティリティ(UT)のヘッド部分には『RC』というロゴが入っている。そう、「ロイヤルコレクション」のクラブがずらっと並んでいるのだ。

1992年に神戸で生まれた“ロイコレ”は、日本を飛び出し、トッド・ハミルトン(米国)が2004年に制した「全英オープン」など、海外メジャーでも勝利に貢献している。海外では「ソナテック」という名で展開される、いわば日本発、“FW・UTの老舗”ともいえる存在だ。

さらに、7番から入っているアイアン、そして48度、52度、58度のウェッジも目を引く。こちらにはクラブメーカー「アーティザン」の象徴といえる星のマークが刻まれている。ナイキ時代よりタイガー・ウッズ(米国)から絶大なる信頼が寄せられていたことでも知られる研磨職人のマイク・テーラー氏が、18年に創設したのがこのメーカー。同年の「マスターズ」ではパトリック・リード(米国)が、同社のウェッジを使用してグリーンジャケットを手にしている。

この大会で大須賀のキャディを務めていた秋山弘充氏は、日本でロイヤルコレクションとアーティザンのクラブ開発やブランディングを行っている人物なのだが、同氏によると「(女子ツアーでは)両方とも、(大須賀)1人だけじゃないでしょうか」と話す。

前置きはこの辺りにして、実際、使い心地はどうなのだろう。大須賀が、これらのクラブを使用したのは、今年に入ってから。コーチの勧めもあり、試してみたら“ハマった”という。UTでいうと、こんな弱点を補ってくれた。

「元々、私はUTで球が全然上がらないのが悩みでした。でもロイヤルコレクションのUTは、前に使っていたものよりも飛んで、さらに上がる。もともとロングアイアンが得意ではないので、アイアンよりも打ちやすいですね」

ウッド系は、UTまですべて『ロイヤルコレクション VX』という未発売モデルを使用。6番UTに関しては、「6番アイアンだと、自分の身長(146センチ)だと上げるのが難しい」という理由から、その代わりとして大会1週間前に急きょ入れたものだった。大須賀は、この今季初戦で予選通過を果たしたが(56位)、「アゲンストの風もあって、セカンドで(7番から入れている)アイアンを持てる距離がなかなかなかったんですが、球も高く上がってくれて、このUT3本が活躍してくれました」と大きな力になった。

そして、アーティザンのアイアン、ウェッジに関しては、「即決で作ってもらいました」とまさに“一目惚れ”だったという。ちなみにアイアンは『LS720CB』、そしてウェッジは『DR』というモデルを使用している。

同社の製品で最初に試したのはアイアンだった。「前に使用していたものよりもロフトが寝てるから飛ばないはずなのに、5ヤードほどキャリーが伸びて、それで高さも出ました。スピンも前のものよりかかりますね」と、いきなり驚かされたという。ウェッジも「以前も地クラブを使用していたんですけど、それに比べて抜けがよくなりました。前はフルショットする時にフェードが出なくて、ウェッジだけドローという状態だったのですが」。モヤモヤを解消する武器になっている。

そしてウッド、そしてアイアン、ウェッジで共通の評価が「風に大きく左右されなくなりました」という点。もともと、「風が好きではない。ずっと負けてたんですよね」と明かす大須賀が、強風のアクサでも自信を持ってプレーできたのは、この特性が大きい。

ツアー会場ではあまり見かけることもないこのクラブに関して、23歳の大須賀は「知らなかったんです」と恥ずかしそうに明かす。そして、こんなエピソードも。「プロサッカー選手に友達がいるんですけど、つい最近、その子がアーティザンのウェッジにしたという話を聞いたんです。その時に『何それ?』って言ったくらい。でも、その1週間後に私もアーティザンになっていました」。そして明るく笑う。事前知識が一切ないところから、一気に初戦のラインナップにまで押し上がったというわけだ。

秋山氏は、「今はツアーよりも、アマチュアの使用率が高いですね。ツアーでのサポート体制もまだできていないので。アマチュアにも使いやすい、球が上がりやすいクラブです」と、その現状を話す。ただ、ここまでの話を聞くと、この大須賀のように、UTでいうと“ロングアイアンが苦手…”なんていう問題を、解消してくれるかもしれない。

さらに秋山氏は、今年、プロテスト合格を目指す25歳以下の選手がプレーする「マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー」などでの草の根活動も展開する構想も明かす。実績、そしてその背景は十分な説得力を持つこの両メーカー。これまでに下部のステップ・アップ・ツアーで2勝を挙げる大須賀は「気に入ってます。このクラブたちと今年頑張りたいです」とさらなる飛躍への意気込みとともに信頼感を示したが、近い将来『RC』と『星形』のロゴがツアーを席巻する可能性も十分に秘めている。

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