<ダイキンオーキッドレディス 2日目◇7日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6610ヤード・パー72>
いつもと同じ穏やかな口調だった。笑みを浮かべる柔和な表情も崩れない。だが、内心は…。2021年大会覇者の小祝さくらは、まさかの予選落ちに悔しさをにじませた。
「もう終わったことだし、そういうときもあると思うけど…悔しさはありますね。チャンスにつけてもバーディが取れなかったし、後半はビッグスコアを狙ったけど、フェアウェイに行ったボールが沈んでいたり、『ダメな流れなんだなぁ』と思った。そんな感じです」
初日は2バーディ・9ボギーの「79」。2日目は3ボギーの「75」でバーディはひとつもなかった。プロ入り後の予選ラウンドに限れば、今回の10オーバーは、2022年「アース・モンダミンカップ」ほか1試合での12オーバー、21年「伊藤園レディス」の11オーバーに次ぐワースト記録となった。
さらに、バーディなしのラウンドは23年5月の「ワールドレディスサロンパスカップ」初日以来の珍事。昨季のバーディ数430個でツアートップを誇った“バーディハンター”は、「チャンスは何度もあったけど、1個も取れませんでした」とため息をついた。
これまで大きな故障やケガもなく、『無事これ名馬』を地で行くツアー通算11勝の実力者は、今週も体調は万全だった。「うまくかみ合いませんでした。でも、シーズンは始まったばかり。故障しているところとかはないので、ここから調子を上げていくように調整するのみです」。プロデビューから242試合目で40度目の予選落ち。悪いものはすべて出し切り、来週のオープンウィークで戦闘態勢を整える。(文・臼杵孝志)