<Vポイント×SMBCレディス 事前情報◇19日◇紫カントリークラブ すみれコース(千葉県)◇6668ヤード・パー72>
主催のCCCMKホールディングスと2014年にスポンサー契約を結び、今大会のホステスプロになって12年目(11大会目)。「長年ホステスプロを務めさせていただいて、光栄な思いでいっぱいです」と話す木戸愛が恩返しの3日間にする。
11年に初シードを獲得し、12年の「サマンサタバサレディース」でツアー優勝を挙げている木戸だが、過去10回出場してきたホステス大会では16年の15位タイが最高成績と、思うような結果を残せていない。「特別感は年々強くなります。いい結果を残せていないのが本当に心苦しいんですけど、今年は頑張りたいです」と言葉にも力が込もる。
気持ちだけではなく、裏付けのある取り組みも行っている。シード権を手放した19年以降は低迷が続いたが、「また優勝したい」と一念発起した昨季は、ジャンボこと尾崎将司に師事。「すごい進化」。手応えを感じ、平均ストロークはキャリア初の72切りとなる「71.7562」をマーク。5季ぶりのシード復帰には届かなかったが、メルセデス・ランキング54位で前半戦出場権を獲得した。
今オフもほぼジャンボ邸で打ち込みやトレーニングを実施。昨年から師匠に言われている「思い切り振れ」を継続テーマとし、35歳になっても右肩上がりで進化を続けている。会場となる紫CCすみれCは、2月に週2回のペースでラウンドをこなした。「すごく難しい印象と同時に素晴らしいセッティングなので、そういうのはワクワク、ドキドキという自分もいます。総合力が求められると思うのでしっかり頭を使いたい」と準備を整えてきた。
開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」は、過去6大会連続予選落ちに終わっていたが、今年は8位タイで決勝ラウンドに進出(結果は22位タイ)と、これまでとの違いを感じられた。「いいところも悔しいところもあった。しっかり自己分析して今週につなげたい。今週は優勝争いをして大会を盛り上げたい」と開幕戦の悔しさもホステス大会にぶつける。
初優勝を遂げてから2勝目までが遠く、12年以上の歳月が過ぎた。ツアーの最長ブランク優勝は金田久美子の11年189日(11年フジサンケイレディス→22年樋口久子三菱電機レディス)。木戸が優勝すればこの記録を更新する。ホステス大会で2勝目を挙げられたら最高のシナリオだろう。(文・小高拓)