<ミネベアミツミレディス 北海道新聞カップ 初日◇4日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6667ヤード・パー72>
ご機嫌だった。3パットのボギーは1つ打ったが、それを差し引いてもお釣りがくる完璧ラウンドで4位発進。ショットよし、パットよしの6バーディに鈴木愛は「久しぶりにホンマよかった。ほぼほぼミスショットなしです」と胸を張った。とりわけ自画自賛したのは14番パー3のティショット。グリーン右から3ヤードに切られたピンに対し、球はピン右1メートルに着弾。ドローヒッターの鈴木にとってデッドに狙っていくのはリスクもあるピン位置だったが、「打った瞬間に完璧だと思った。ピンの右につく」と確信した1打を迷わずこの日のベストショットに選んだ。
「全英」出場にラストチャンスの鈴木愛 「全米」で巡り合った“先生”に感謝「ホンマよかった」
鈴木愛が首位と2打差の4位で滑り出した。好調の裏にはある先生の存在があった。
配信日時:2024年7月4日 22時30分
<ミネベアミツミレディス 北海道新聞カップ 初日◇4日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6667ヤード・パー72>
ご機嫌だった。3パットのボギーは1つ打ったが、それを差し引いてもお釣りがくる完璧ラウンドで4位発進。ショットよし、パットよしの6バーディに鈴木愛は「久しぶりにホンマよかった。ほぼほぼミスショットなしです」と胸を張った。とりわけ自画自賛したのは14番パー3のティショット。グリーン右から3ヤードに切られたピンに対し、球はピン右1メートルに着弾。ドローヒッターの鈴木にとってデッドに狙っていくのはリスクもあるピン位置だったが、「打った瞬間に完璧だと思った。ピンの右につく」と確信した1打を迷わずこの日のベストショットに選んだ。
2017年と19年の賞金女王のショットの切れ味がさらに増したきっかけは、5月30日から4日間、米国ランカスターCCで開催された「全米女子オープン」だった。予選ラウンドで同組だった「顔も名前も知らなかった」というパク・ヒョンギョン(韓国)のスイングに一目ぼれ。帰国後、YouTubeでたまたま動画を見つけて、世界ランキング35位の24歳に改めて魅了された。
「めちゃいいスイングなんですよ。テークバックの上げ方がすごく好きで参考にしたいと思った。試合のときは真後ろから見られないから、いいスイングだなと思ったくらいだったけど、動画を見つけてからは寝る前、スタート前、練習場とかめちゃ見ていますね。クラブの上げ方、リズム、スイングの軸とか自分なりにチェックしています」
これまではコーチに師事したことはあるが、「自分のフィーリングを大切にしたいから」と他の選手を参考にしたことはなかった。だが、いいものを拒む理由はない。目で見て覚え、自分のゴルフに昇華させる。「練習ラウンドのときからフィーリングがよかった」という手ごたえをしっかり形にした初日に満足度も高かった。
大会終了後の8日付の世界ランキングで50位以内に入れば、8月22日に開幕する「AIG女子オープン」(全英)の出場資格を得る。現在、同ランキングは58位。全英には今季3勝目となる優勝が条件となりそうだが、英国に行けばパクと再会できるチャンスもある。「できることをやって出られるなら出たい。行けたら…くらいです。お金もかかるし、海外はいろいろ大変なんです。でも、そっか!」。消極的から積極的な挑戦へ。“パク先生”の存在に鈴木の目の色が変わった。(文・臼杵孝志)
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