キム・ハヌルコラム特別編として、ハヌルと仲良しという茂木宏美との対談が実現。第2回はお互いの“すごい”と思うところや、茂木がハヌルに「結婚」をススメたりしました!
-お互いのすごいって思うところは。
茂木:ハヌルちゃんの選手としてすごいところは、会場とかで結構な頻度でトレーニングをしているところ。だから下半身の安定感がすごい。そういうストイックさがスゴイよね。ゴルフの面でちゃんと彼女の持ち味になっている。
あとは人柄ですよね。韓国ツアーで賞金女王を取っていて、かなり有名な状態で日本に来たにもかかわらず、日本ツアーの中でやるときに一つも威張ったところがないです。あいさつもきちんとするし礼儀正しい。とても共感を持っています。
ハヌル:そういうふうに思っていただいて、とてもありがたいです。日本に来た当初は多くの選手と話をしたかったけど、日本語を話せないのでなかなかできなかった。それが今では大先輩とこうやって話せる関係になりました。とてもありがたいですし、うれしいです。
茂木さんは私にとって憧れの存在です。プレーヤーとして、結婚もして、子供を産んでまた復帰して。女子ゴルファーのロールモデルです。そういう姿を見ながら、私はこういうふうになれるんだろうか……と。正直まだ分かりません。本当にうらやましいです。茂木さんはいつ結婚を考えたんですか?
茂木:結婚を考えたのは30歳のとき。20代まではゴルフは楽しいし、ツアーでいろいろなところに行けるし、毎日とても楽しかったから、そういうことを考えなかった。ただ、30歳になったときに、それまでは「彼氏はいらない」っていう考えだった父親が、ふと「孫が欲しい」って言い出した。エッて思いましたよ(笑)。ということは結婚しないと子供はできないなと。そのときに初めて、「私ってこれからどういう人生を歩むんだろうな」って考えた。35歳、40歳、45歳と考えていったときに、ゴルフだけじゃなく人生単位で作戦を練ろうと思って、相手を探しました(笑)。
結果的にお父さんがきっかけをくれた感じですね。それまで「彼氏はゴルフの邪魔になる」くらいの感じだったのに、30歳になった途端ですから勝手ですよね(笑)。でも、父の言葉がなければそこまで意識しなかったかもしれない。
ハヌル:私も来年30歳です。ちゃんと考えないと。茂木さんのご主人さまみたいな優しい彼氏がほしいです(笑)。
茂木:今の話を聞いたら本人は絶対喜ぶと思いますよ。ただ、家では優しくない(笑)。
ハヌル:優しくないんですか!?悲しいです……。好印象だったのに。
茂木:家ではツアー現場にいるままの感じではないからね(笑)。
ハヌル:私にとってはいつも明るいですし、面白い冗談も言ってくれる方です。茂木さんと仲良くなるよりも、先にパパと仲良くなったんですよ。普通、ゴルフ場に行ったらパパにあいさつして、それから娘さんのところに行かないといけないのに、私は娘さんしか見えていない。そしたら「私もここにいますよ(笑)」と、冗談を言って笑わせてくれます。とても感じの良い方で、私も結婚しなきゃいけないのかなと考えさせられるし、焦ります(笑)。そんな印象です。
茂木:娘だけでなく、実は主人にとってもハヌルちゃんたちの存在はありがたかったんです。子供を産んでから3年間、家族3人でツアーを戦っていましたが、シーズン中に主人が子育てで煮詰まることがなかったんです。それは周りの選手たちが主人の話、娘の話を聞いてくれていたから。私もプレーに集中できていました。私たち3人にとって、みんなの存在っていうのはありがたかったです。
ハヌル:私たちにも3人は大事な存在でした。だから、ツアーからいなくなったときは泣きましたよ(笑)。ちなみに結婚して良かったことってどんなところですか?
茂木:ゴルファーとして目標ができたことかな。それまでは自分のためにやっていたのがほとんどだった。でも、結婚したら自分のゴルフがダメになったら彼のせいにもなる。もう一つ、私たちが“なんで一緒なのか(夫もツアーに帯同した)”というと、二人で目標に向かってガムシャラにやる時期を作りたかったからなんですよね。後々になって振り返ったときに、「あのとき、あんなこともあったよね」って二人で話し合えるようにと。「一緒にメジャーを取りたい」という目標を立てました。ちょうどゴルフの目標が見えづらくなっていたときに結婚したので、気持ち新たに突っ走ることができたことが良かったですね。ハヌルちゃんも結婚したくなった?
ハヌル:まず相手がいないんですよ(笑)。(茂木さんのご主人のような)選手に対して理解があって、サポートがしてくれる方って、やっぱりなかなかいないんですよね。
(続く)
キム・ハヌル×茂木宏美 仲良し対談第1回はこちら
キム・ハヌル×茂木宏美 仲良し対談第3回はこちら
母が語る スマイルクイーンの育て方【キム・ハヌルコラム特別編】
【関連リンク】キム・ハヌルプロへの質問はこちら
【関連リンク】これまでのキム・ハヌルコラムはこちら
■茂木宏美プロフィール
茂木宏美(もぎひろみ/1977年4月25日生まれ、群馬県出身。18歳から研修生としてゴルフを始め25歳でプロテストに合格。プロ入り2年目の2003年にシード権を獲得後、2004年「リゾートトラストレディス」で初優勝。その後も着実に勝利を重ね2013年「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」でメジャー初制覇を成し遂げた。また、2010年に一般男性と結婚、2014年に女児を出産している。2016年に賞金シードを逃し、ツアーからの撤退を表明した。159cm・57kg。
■キム・ハヌルプロフィール
キム・ハヌル(金・ハヌル)/1988年12月17日生まれ、韓国出身。小学5年生でゴルフを始め、高校3年生のときにプロ転向。下部ツアーからキャリアを重ね、11年、12年には韓国ツアー賞金女王に輝いた。15年からは日本ツアーに参戦。同年9月に行われた「マンシングウェアレディース東海クラシック」で早くもツアー初優勝。2016年は「アクサレディス」に加えて最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」も制覇した。2年目にして早くもメジャーチャンプの称号を手にすると、2017年の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で史上8人目となるメジャー2連勝を達成。「サントリーレディス」でも勝利し、早くも賞金女王の筆頭となっている。端正な顔立ちに加え、スラリとしたルックスはしばしば「女優のようだ」と評され、“スマイル・クイーン”の愛称で親しまれている。イ・ボミは同い年で大学の同窓生。170cm・58kg。
-お互いのすごいって思うところは。
茂木:ハヌルちゃんの選手としてすごいところは、会場とかで結構な頻度でトレーニングをしているところ。だから下半身の安定感がすごい。そういうストイックさがスゴイよね。ゴルフの面でちゃんと彼女の持ち味になっている。
あとは人柄ですよね。韓国ツアーで賞金女王を取っていて、かなり有名な状態で日本に来たにもかかわらず、日本ツアーの中でやるときに一つも威張ったところがないです。あいさつもきちんとするし礼儀正しい。とても共感を持っています。
ハヌル:そういうふうに思っていただいて、とてもありがたいです。日本に来た当初は多くの選手と話をしたかったけど、日本語を話せないのでなかなかできなかった。それが今では大先輩とこうやって話せる関係になりました。とてもありがたいですし、うれしいです。
茂木さんは私にとって憧れの存在です。プレーヤーとして、結婚もして、子供を産んでまた復帰して。女子ゴルファーのロールモデルです。そういう姿を見ながら、私はこういうふうになれるんだろうか……と。正直まだ分かりません。本当にうらやましいです。茂木さんはいつ結婚を考えたんですか?
茂木:結婚を考えたのは30歳のとき。20代まではゴルフは楽しいし、ツアーでいろいろなところに行けるし、毎日とても楽しかったから、そういうことを考えなかった。ただ、30歳になったときに、それまでは「彼氏はいらない」っていう考えだった父親が、ふと「孫が欲しい」って言い出した。エッて思いましたよ(笑)。ということは結婚しないと子供はできないなと。そのときに初めて、「私ってこれからどういう人生を歩むんだろうな」って考えた。35歳、40歳、45歳と考えていったときに、ゴルフだけじゃなく人生単位で作戦を練ろうと思って、相手を探しました(笑)。
結果的にお父さんがきっかけをくれた感じですね。それまで「彼氏はゴルフの邪魔になる」くらいの感じだったのに、30歳になった途端ですから勝手ですよね(笑)。でも、父の言葉がなければそこまで意識しなかったかもしれない。
ハヌル:私も来年30歳です。ちゃんと考えないと。茂木さんのご主人さまみたいな優しい彼氏がほしいです(笑)。
茂木:今の話を聞いたら本人は絶対喜ぶと思いますよ。ただ、家では優しくない(笑)。
ハヌル:優しくないんですか!?悲しいです……。好印象だったのに。
茂木:家ではツアー現場にいるままの感じではないからね(笑)。
ハヌル:私にとってはいつも明るいですし、面白い冗談も言ってくれる方です。茂木さんと仲良くなるよりも、先にパパと仲良くなったんですよ。普通、ゴルフ場に行ったらパパにあいさつして、それから娘さんのところに行かないといけないのに、私は娘さんしか見えていない。そしたら「私もここにいますよ(笑)」と、冗談を言って笑わせてくれます。とても感じの良い方で、私も結婚しなきゃいけないのかなと考えさせられるし、焦ります(笑)。そんな印象です。
茂木:娘だけでなく、実は主人にとってもハヌルちゃんたちの存在はありがたかったんです。子供を産んでから3年間、家族3人でツアーを戦っていましたが、シーズン中に主人が子育てで煮詰まることがなかったんです。それは周りの選手たちが主人の話、娘の話を聞いてくれていたから。私もプレーに集中できていました。私たち3人にとって、みんなの存在っていうのはありがたかったです。
ハヌル:私たちにも3人は大事な存在でした。だから、ツアーからいなくなったときは泣きましたよ(笑)。ちなみに結婚して良かったことってどんなところですか?
茂木:ゴルファーとして目標ができたことかな。それまでは自分のためにやっていたのがほとんどだった。でも、結婚したら自分のゴルフがダメになったら彼のせいにもなる。もう一つ、私たちが“なんで一緒なのか(夫もツアーに帯同した)”というと、二人で目標に向かってガムシャラにやる時期を作りたかったからなんですよね。後々になって振り返ったときに、「あのとき、あんなこともあったよね」って二人で話し合えるようにと。「一緒にメジャーを取りたい」という目標を立てました。ちょうどゴルフの目標が見えづらくなっていたときに結婚したので、気持ち新たに突っ走ることができたことが良かったですね。ハヌルちゃんも結婚したくなった?
ハヌル:まず相手がいないんですよ(笑)。(茂木さんのご主人のような)選手に対して理解があって、サポートがしてくれる方って、やっぱりなかなかいないんですよね。
(続く)
キム・ハヌル×茂木宏美 仲良し対談第1回はこちら
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■茂木宏美プロフィール
茂木宏美(もぎひろみ/1977年4月25日生まれ、群馬県出身。18歳から研修生としてゴルフを始め25歳でプロテストに合格。プロ入り2年目の2003年にシード権を獲得後、2004年「リゾートトラストレディス」で初優勝。その後も着実に勝利を重ね2013年「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」でメジャー初制覇を成し遂げた。また、2010年に一般男性と結婚、2014年に女児を出産している。2016年に賞金シードを逃し、ツアーからの撤退を表明した。159cm・57kg。
■キム・ハヌルプロフィール
キム・ハヌル(金・ハヌル)/1988年12月17日生まれ、韓国出身。小学5年生でゴルフを始め、高校3年生のときにプロ転向。下部ツアーからキャリアを重ね、11年、12年には韓国ツアー賞金女王に輝いた。15年からは日本ツアーに参戦。同年9月に行われた「マンシングウェアレディース東海クラシック」で早くもツアー初優勝。2016年は「アクサレディス」に加えて最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」も制覇した。2年目にして早くもメジャーチャンプの称号を手にすると、2017年の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で史上8人目となるメジャー2連勝を達成。「サントリーレディス」でも勝利し、早くも賞金女王の筆頭となっている。端正な顔立ちに加え、スラリとしたルックスはしばしば「女優のようだ」と評され、“スマイル・クイーン”の愛称で親しまれている。イ・ボミは同い年で大学の同窓生。170cm・58kg。