■世界を席巻する韓国の育成システムをモデルに
ヘリムだけでなく、「全米女子オープン」を優勝したパク・ソンヒョン(韓国)と次々に現れる韓国の実力者は日本だけに限らず枚挙にいとまがない。一昨年の「THE QUEENS presented by KOWA」でソンヒョンのプレーを見たという辻村氏は「線は細いけど280ヤードくらい飛ばす上で曲がらない。パー5は全て2オンしていたと思う。それもティショットがちょっと良ければ2打目はアイアンを握っていましたから」。2人だけでなく、強い韓国人に共通するのが体幹・下半身の強さ、そしてしっかりとしたスイングだ。
「韓国のゴルフ界はスイング面、体力面ともに何年もかけて培われた育成のシステムがしっかりと出来上がってる。だから強い選手が生まれるし、その競争に勝ったとなれば自信も芽生えるでしょう。日本の育成システムも韓国をモデルにして考え直していかなければならないと思います。いくら食文化や骨格などの生まれ持った体型が異なると言っても同じアジア人。育成のメソッドが固まれば日本人ゴルファーだってもっともっと強くなれます」。
その中で1つ、日本のジュニアゴルファーへメッセージ。「ジュニアの頃から大きな負荷をかけなくても、自重でできるトレーニングをもっとして欲しいですね。腹筋だったり、背筋だったり。自重なら故障もほとんどないでしょう。そしてランニングもしてください。韓国の選手に話を聞くとみんな5km、10kmと普通に走っています。ジュニアの頃から鍛えていないと間に合いません。そういったタフな練習を乗り越えることが、体力をつけることはもちろん、自信へとつながりますよ」
■岩橋里衣、濱田茉優それぞれのシードへのカギ
へリムが独走した今大会で気を吐いた若手が2位タイの岩橋里衣、5位タイの濱田茉優の2人だ。岩橋は出場した17試合中、予選突破はわずかに6回(うちヨネックスレディスは2日間競技で76位だったため賞金はゼロ)ながら、約1,200万円を稼いで賞金ランク44位とシード圏内につけている。「いわゆる“ハマったときに強い”タイプ。後半戦でも自分と相性の良いコース、状態が良い時に上位争いできればシードも見えてくると思います。そこを取りこぼさないことです」
一方、濱田茉優はショットを評価。「練習場で“良いスイングをしている子だな”と見ていました。ゆったりしたスイングでとても安定感がある。濱田さんはこの3日間、ヘリムさん、成田美寿々さんを差し置いてパーオン率1位でした。もちろん攻め方など個人差はありますが、立派な数字です。シーズン通してもパーオン率20位、フェアウェイキープ率22位。ショットが安定しているのは間違いありません」
それでも賞金ランク59位に留まっているのは他に理由があるということ。「平均パット数73位のパターだったり、93位のサンドセーブ率だったり。課題のパット、アプローチ、リカバリーがもう少し良くなって来れば、今のショットなら賞金シード獲得も十分にあり得ると思います」
ヘリムだけでなく、「全米女子オープン」を優勝したパク・ソンヒョン(韓国)と次々に現れる韓国の実力者は日本だけに限らず枚挙にいとまがない。一昨年の「THE QUEENS presented by KOWA」でソンヒョンのプレーを見たという辻村氏は「線は細いけど280ヤードくらい飛ばす上で曲がらない。パー5は全て2オンしていたと思う。それもティショットがちょっと良ければ2打目はアイアンを握っていましたから」。2人だけでなく、強い韓国人に共通するのが体幹・下半身の強さ、そしてしっかりとしたスイングだ。
「韓国のゴルフ界はスイング面、体力面ともに何年もかけて培われた育成のシステムがしっかりと出来上がってる。だから強い選手が生まれるし、その競争に勝ったとなれば自信も芽生えるでしょう。日本の育成システムも韓国をモデルにして考え直していかなければならないと思います。いくら食文化や骨格などの生まれ持った体型が異なると言っても同じアジア人。育成のメソッドが固まれば日本人ゴルファーだってもっともっと強くなれます」。
その中で1つ、日本のジュニアゴルファーへメッセージ。「ジュニアの頃から大きな負荷をかけなくても、自重でできるトレーニングをもっとして欲しいですね。腹筋だったり、背筋だったり。自重なら故障もほとんどないでしょう。そしてランニングもしてください。韓国の選手に話を聞くとみんな5km、10kmと普通に走っています。ジュニアの頃から鍛えていないと間に合いません。そういったタフな練習を乗り越えることが、体力をつけることはもちろん、自信へとつながりますよ」
■岩橋里衣、濱田茉優それぞれのシードへのカギ
へリムが独走した今大会で気を吐いた若手が2位タイの岩橋里衣、5位タイの濱田茉優の2人だ。岩橋は出場した17試合中、予選突破はわずかに6回(うちヨネックスレディスは2日間競技で76位だったため賞金はゼロ)ながら、約1,200万円を稼いで賞金ランク44位とシード圏内につけている。「いわゆる“ハマったときに強い”タイプ。後半戦でも自分と相性の良いコース、状態が良い時に上位争いできればシードも見えてくると思います。そこを取りこぼさないことです」
一方、濱田茉優はショットを評価。「練習場で“良いスイングをしている子だな”と見ていました。ゆったりしたスイングでとても安定感がある。濱田さんはこの3日間、ヘリムさん、成田美寿々さんを差し置いてパーオン率1位でした。もちろん攻め方など個人差はありますが、立派な数字です。シーズン通してもパーオン率20位、フェアウェイキープ率22位。ショットが安定しているのは間違いありません」
それでも賞金ランク59位に留まっているのは他に理由があるということ。「平均パット数73位のパターだったり、93位のサンドセーブ率だったり。課題のパット、アプローチ、リカバリーがもう少し良くなって来れば、今のショットなら賞金シード獲得も十分にあり得ると思います」