今季活躍した注目選手のスイングから強さの要因を探る“Playback LPGATour2017”。第36回は身長180cmを超えるビッグプレーヤー、アンナ・ノルドクビスト(スウェーデン)。ルーキーイヤーとなった2009年、米女子ツアー初勝利をメジャーで飾る鮮烈デビューを果たすと、2017年の「エビアン選手権」で8年ぶりのメジャー2勝目を遂げた。欧州を代表するトップ選手として君臨する彼女のスイングを、上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が解説する。
【連続写真】ソレンスタムとの比較も ノルドクビストの左肩に注目
彼女のスイングを見て最初に思ったのが、ダウンスイングの切り返しでこれほどまでに上体を開くことなく、クラブを下ろせるのかということです。トップと切り返しでの左肩の位置に注目してほしいのですが、ほとんど動いていません。にもかかわらず、タメをつくりながらクラブを下ろし、体重移動は行っています。一時のタイガー・ウッズやデビッド・デュバル(ともに米国)に近い切り返しの形です。特に、シャフトと左腕の角度がいいですね。これだけタメをつくっているからこそ、最終的にクラブヘッドをチョンと出すだけでヘッドスピードが上がるのでしょう。
また、ダウンスイングで左サイドのラインがしっかりとキープされていることも見逃せません。左足、左ヒザ、左腰、左肩、左手が1つの動きになっているため、この形が崩れません。左サイドでスイングするんだという意識を感じます。
飛球線後方からの写真を見ると、両手が右腰の位置まで下りてきているのに、左肩がまだ見えています。それだけタメをつくっている証拠です。ダウンスイングでは、とにかくためてためて、そこから一気に体を回転してパワーを解放するイメージです。同じスウェーデン出身で、賞金女王に8度輝いたアニカ・ソレンスタムやPGAツアーで活躍するヘンリック・ステンソンにも見られる動きです。
ただし、インパクトまではきっちりと頭を残し、ボールも見ています。ボールが当たった瞬間に頭とクラブヘッドを同時に上げていくイメージです。しかも、上体の前傾角度は崩さずに振り抜きます。おそらく、フォローで右サイドが下がる形をつくりたくないのでしょう。ボールを打ったあとの形がショットに影響しない、という考えは正しくありません。実は、インパクト前から、すでにフォローへの動作が始まっているのです。右肩が下がったフォローの人は、インパクト前から下っているはずですし、アンナさんのように、フォローで右肩が下がらない人は、ダウンスイングでもそのような動きは見られません。
【連続写真】ソレンスタムとの比較も ノルドクビストの左肩に注目
彼女のスイングを見て最初に思ったのが、ダウンスイングの切り返しでこれほどまでに上体を開くことなく、クラブを下ろせるのかということです。トップと切り返しでの左肩の位置に注目してほしいのですが、ほとんど動いていません。にもかかわらず、タメをつくりながらクラブを下ろし、体重移動は行っています。一時のタイガー・ウッズやデビッド・デュバル(ともに米国)に近い切り返しの形です。特に、シャフトと左腕の角度がいいですね。これだけタメをつくっているからこそ、最終的にクラブヘッドをチョンと出すだけでヘッドスピードが上がるのでしょう。
また、ダウンスイングで左サイドのラインがしっかりとキープされていることも見逃せません。左足、左ヒザ、左腰、左肩、左手が1つの動きになっているため、この形が崩れません。左サイドでスイングするんだという意識を感じます。
飛球線後方からの写真を見ると、両手が右腰の位置まで下りてきているのに、左肩がまだ見えています。それだけタメをつくっている証拠です。ダウンスイングでは、とにかくためてためて、そこから一気に体を回転してパワーを解放するイメージです。同じスウェーデン出身で、賞金女王に8度輝いたアニカ・ソレンスタムやPGAツアーで活躍するヘンリック・ステンソンにも見られる動きです。
ただし、インパクトまではきっちりと頭を残し、ボールも見ています。ボールが当たった瞬間に頭とクラブヘッドを同時に上げていくイメージです。しかも、上体の前傾角度は崩さずに振り抜きます。おそらく、フォローで右サイドが下がる形をつくりたくないのでしょう。ボールを打ったあとの形がショットに影響しない、という考えは正しくありません。実は、インパクト前から、すでにフォローへの動作が始まっているのです。右肩が下がったフォローの人は、インパクト前から下っているはずですし、アンナさんのように、フォローで右肩が下がらない人は、ダウンスイングでもそのような動きは見られません。