<ダイキンオーキッドレディス 初日◇6日◇琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)◇6610ヤード・パー72>
「病み上がりにはすごい苛酷すぎる日だったんですけど、耐えるところは耐えて、いいバーディパットも入ってくれたので、きょうはいい一日でしたね」
2アンダー・3位タイで開幕戦を滑り出した佐久間朱莉は、強風と断続的に降っていた強い雨のなかでのラウンドを終え、疲労感を隠すように笑顔を見せた。先週出場した台湾の試合では、食あたりから40度の発熱に苦しんだ。今も「まだ食べたらお腹をくだすんですが、そこだけ気をつけておけば、ほとんど大丈夫かな」というなか、薬を飲みながらプレーしている。
開幕前日に口にしたのは、母親お手製の『水炊き』。ただ野菜中心で、最後におじやにして米を少し食べられた程度だ。「お肉が食べたいです~」という本音もこぼれる。ただ、そこは体調を最優先にしている。「まだフワフワしているのでミスヒットが多かった」とパーオン率も50%(9/18)にとどまったが、それをアプローチと、24回に抑えたパットでカバー。「ごまかしごまかしプレーができたんじゃないかと思います」と、なんとか耐えきった。
特にティフトンが混ざるラフからの寄せには納得感がある。そのポイントは、「お腹に力を入れることに気を付けてました。そこがよくなるとボールのコンタクトもよくなる」というもの。現在のコンディションでは、どうしても“ゆるみがち”になりそうだが、歯を食いしばりグッと力を込めた。
3度の2位がありながら、初優勝を逃した昨季の悔しさを晴らすシーズン。その安定感から年間女王候補としての期待もかかる。「セカンドショットがビタッとついたホールが少なかったので、結果にこだわり過ぎず、自分のスイングができるようにしたい」。残り3日間も、“ゆるまず”悲願成就を目指していく。(文・間宮輝憲)