「ダイキンオーキッドレディス」で開幕した2018年の国内女子ツアー。ツアープロコーチの辻村明志氏が会場で見ていて「気になった！」という選手のスイングをどこよりも早く解説してもらった。

第3回は昨年のダイキン覇者アン・ソンジュ（韓国）。今年は例年よりも早くタイ合宿に入って調整してきた実力者の仕上がりとは？

【連続写真】元女王アン・ソンジュの2018年最新スイング

「アンさんは実力者の中でも調子が良さそうだなと感じました。昨年“トップをつくったときに体が伸びあがる”悪い癖が治っていたので良くなったなぁと感じていましたが、今年はそれ以上に良さそうに見えます」。

それは17年のシーズン中に技術、疲れから出てきた悪い部分が無くなったからだ。「いくら重心が低いスイングが売りのアンさんでも、去年はシーズンが進むにつれて体が浮いてしまったときがありました。ですが、今年のスイングを見ると、最後の最後まで下半身が地面をつかんだ、低い状態でフィニッシュを迎えられています。インパクトが深く、球持ちがすごく長い。いい球が打てているなという印象です」。

スイングから気持ちの仕上がりの良さも感じるという。「自信がスイングに現れている印象ですね。開幕をいい感じで迎えられたんじゃないでしょうか。久々に彼女のスイングを見て“おっ”と思いました。開幕二日間でいきなり上位というわけには行きませんでしたが、そこは実力者。試合をやりながら調整してくるでしょう。あとはシーズン中の調子、気持ちの浮き沈みをいかになくせるかですね。安定すれば昨年以上の成績を期待できると思いますよ」。今年は女王争いの一角といってよさそうだ。