もう1つ辻村氏が「勝負のあや」として挙げたのが3日目の18番。ジエはピン手前のカラー7mにつけた。スライスラインだがカップ際の転がりが気になるところ。そんな時、同組の勝みなみがピン左につけて先に打ったためラインを確認。「みなみちゃんのボールを見たらもう少し切れると思った」とカップの左からチップインバーディを奪った。
「ラインを見ることができた。その運がジエさんにカップをもたらしたといっても過言ではありません。最終的に1打差で決まりましたし、そのくらい紙一重の勝負でしたから。このときのジエさんの3打目は間近で見ていましたが、すさまじい集中力でした」
■韓国の賞金女王はトップが小さく捻転が深い だから曲がらない
一方、敗れたジョンウン6も素晴らしい選手だった。練習ラウンドから佐伯三貴、有村智恵らが「ショットがいい選手」と絶賛されていたショットメーカーも最後の最後まで大会を盛り上げた。
「クセのないオーソドックスなスイングで、とてもバランスがいい。もう上手いのがアドレスに出ていますね。足、腰がどっしりと安定し両腕が真下にすっと伸びていて歪みのないスクエアなまさに教科書どおりのアドレスです。トップのかたちも素晴らしい。トップが小さく捻転が深い。だから飛距離のロスがないんです。そして手は耳の横、ドライバーなら9時半、アイアンなら9時の位置。そして振り切るわけですが、最後の最後まで体幹がゆるまない。だからフィニッシュでクラブが一切動かないんです。体とクラブの同調感は今大会に出場していた選手でもトップクラスでしょう。アプローチもさすがでした。クラブを下ろすときに、緩まず加速していくからいいスピンがかかる。今回はジエさんに軍配が上がりましたが、ジョンウン6さんもアマチュアが参考にするところばかりのワールドクラスの選手でした」
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、比嘉真美子、藤崎莉歩、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
「ラインを見ることができた。その運がジエさんにカップをもたらしたといっても過言ではありません。最終的に1打差で決まりましたし、そのくらい紙一重の勝負でしたから。このときのジエさんの3打目は間近で見ていましたが、すさまじい集中力でした」
■韓国の賞金女王はトップが小さく捻転が深い だから曲がらない
一方、敗れたジョンウン6も素晴らしい選手だった。練習ラウンドから佐伯三貴、有村智恵らが「ショットがいい選手」と絶賛されていたショットメーカーも最後の最後まで大会を盛り上げた。
「クセのないオーソドックスなスイングで、とてもバランスがいい。もう上手いのがアドレスに出ていますね。足、腰がどっしりと安定し両腕が真下にすっと伸びていて歪みのないスクエアなまさに教科書どおりのアドレスです。トップのかたちも素晴らしい。トップが小さく捻転が深い。だから飛距離のロスがないんです。そして手は耳の横、ドライバーなら9時半、アイアンなら9時の位置。そして振り切るわけですが、最後の最後まで体幹がゆるまない。だからフィニッシュでクラブが一切動かないんです。体とクラブの同調感は今大会に出場していた選手でもトップクラスでしょう。アプローチもさすがでした。クラブを下ろすときに、緩まず加速していくからいいスピンがかかる。今回はジエさんに軍配が上がりましたが、ジョンウン6さんもアマチュアが参考にするところばかりのワールドクラスの選手でした」
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、比嘉真美子、藤崎莉歩、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。