白熱のシーズンが終わった国内女子ツアー。その今季全37試合を振り返り、大会ごとに印象に残った“1シーン”を紹介する。
■KKT杯バンテリンレディス(4月12~14日、熊本・ 熊本空港カントリークラブ、優勝:竹田麗央)
今シーズン8勝をマークして年間女王に輝いた竹田麗央。その記念すべき1勝目は、地元・熊本で挙げたものだった。母はプロゴルファーの哲子、叔母は元賞金女王の平瀬真由美。将来を嘱望される大器がプロ3年目、64試合目でやってのけた。
「たくさんの応援が力になりました。小さなころから見に来ていた大会で、自分が勝てるなんて思ってもいなかった。信じられない。うれしくて涙は出ませんでした」
2023年は8度もトップ10入りしたが、いずれも優勝を逃した。悔し涙を流すこともあったが、敗戦を糧にして大きく成長。比肩し得る者がいないほどの最強女王が、故郷で産声を上げた。