新型コロナウイルスの影響がやや残るなか、2022年の国内男女ツアーは概ねスケジュール通りに開催された。各試合でさまざまなドラマが誕生。“試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た印象的な名場面を紹介する。
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岩井千怜がツアー初優勝で歓喜のバンザイ! “ベスポジ”は明愛が教えてくれる?【カメラマンの景色】
“試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た、2022年の印象的な名場面を紹介する。上山敬太カメラマンが選んだのは岩井姉妹のルール。
配信日時:2023年1月25日 23時00分
新型コロナウイルスの影響がやや残るなか、2022年の国内男女ツアーは概ねスケジュール通りに開催された。各試合でさまざまなドラマが誕生。“試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た印象的な名場面を紹介する。
女子ツアーの岩井ツインズといえば、今年、『二十歳の成人式』を迎えた姉・明愛(あきえ)と妹・千怜(ちさと)の双子の姉妹。それぞれ、21年に仲良く下部のステップ・アップ・ツアーで1勝ずつを挙げ、昨年は千怜が8月の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」でツアー初優勝。翌週の「CAT Ladies」で2週連続Vを達成している。明愛はレギュラー初優勝こそ叶わなかったが、トップ10に5回入るなどしてシード権を獲得。22年もっともホットな姉妹だったといっていいだろう。そんななか、上山敬太カメラマンが選んだのは、NEC軽井沢で目に涙を浮かべて歓喜のバンザイをした千怜の写真だった。
毎試合、優勝した選手は何らかのアクションをするため、バンザイポーズ自体は珍しくはない。なんなら、表彰式でカメラマンがバンザイをリクエストして撮っても、同じような絵面になるだろう。しかし、この1枚にこそ上山カメラマンの約1年越しの思いが凝縮されている。
21年9月の「カストロールレディース」。千怜のステップ初優勝の瞬間にも、上山カメラマンは現場に居合わせていた。このとき千怜は、優勝を決めた瞬間に右コブシを上げてガッツポーズするのだが、上山カメラマンは正面の写真を撮り逃してしまった。
「カストロールのときは明愛さんが先にホールアウトしていて、18番グリーンで千怜さんのプレーを観ていたんです。最後は明愛さんのほうを向いてガッツポーズをしました。私はそのとき、グリーンを中心としたら明愛さんの160度くらい反対側にいたので、ガッツポーズの瞬間は後ろ姿でした」
基本的にゴルフカメラマンは、飛球線方向から構えていることが多い。カップの先にいるカメラマンに向かってボールを転がしていく位置関係になるので、必然的に正面から優勝の瞬間を押さえられる確率が高い。それでも、選手が興奮のあまり走ったり跳んだり回転したりすれば、ベストポジションで撮れるとは限らないし、背景に何を写したいかによっても位置取りは変わってくる。カストロールでは千怜は明愛のほうに向かって、ガッツポーズを繰り出したため、上山カメラマンからは背中側となってしまったのだ。
そして翌年、NEC軽井沢で同じような状況を迎えることになる。「また18番のグリーン周りには明愛さんがいました。だから明愛さんの近くに私は陣取ったんです。これがベスポジかどうかはわからないけど、18番をホールアウトしたときのガッツポーズは正面から撮ることができました。表彰式でリクエストした写真に見えるかもしれないけど、そうではないんです」。
千怜の表情や左手でボールを握りしめている姿を見れば、これがやらせではなく自然に出たアクションだというのがわかるだろう。実は上山カメラマンは、明愛がステップ初優勝を挙げた21年の「山陽新聞レディースカップ」も撮影している。岩井姉妹のステップ&レギュラー初優勝の瞬間に3度も立ち会っているのだ。今度は明愛の番。レギュラー初優勝の瞬間をベスポジで押さえるには、千怜を探せばいい。
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