＜リゾートトラスト レディス 2日目◇26日◇関西ゴルフ倶楽部（6,569ヤード・パー72）＞

国内男子ツアー公式戦「日本プロゴルフ選手権」で、50歳の谷口徹が1打への執念を見せて優勝したことが他のプロゴルファーに与えた影響は大きい。例えば先週の「関西オープン」で優勝した時松隆光も「見習いたい」と尊敬の念を惜しまない。他にも野仲茂や小鯛竜也など、谷口をリスペクトする選手は少なくない。

「小平やなくて、もう“大だいら”でしょ！」谷口が小平に笑顔で賛辞

そんな“谷口フィーバー”は女子ツアーにも届いている。笠りつ子もその一人だ。今年はいつもと調子は変わらないのに上位争いができない日々が続いている。様々な試行錯誤をしつつ臨んでいるが、そんな時、今週仲のいい古閑美保にあることを言われた。

「執念が足りない、と言われました。谷口さんみたいな執念です。まだまだ私は甘いと思いました。もっと貪欲に。執念持って稼ぐ。私にはそれが大事だと改めて思いました」。日本プロの優勝会見の席で貪欲さが足りない若手に対し、「自分はどんな手段でもパーを取る。きれいなゴルフをやっても勝てない」と苦言を呈していた谷口。そのイズムは男女共通するものである。

もう一つ、笠に刺激を与えているもの。それは古閑の夫である小平智の活躍である。「RBCヘリテージ」の優勝に続き、今週の「フォートワース招待」では初日にアルバトロスを決めるなど2日目を終えて3位と好位置につけている。「サトシくん、本当にすごいね！一緒に優勝できたらもちろんいい。ただ、私は欲張らず自分のペースで頑張ります！」。現在トータル7アンダーの5位タイ。首位とは2打差。同時優勝の可能性は十分にある。（文・秋田義和）