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    JLPGAツアー

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    宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント

    日程 2018年6月7日-6月10日賞金総額
    TV/ネット放送予定
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    【記者の目】サントリーレディスが4日間大会であり続けるということ

    【記者の目】サントリーレディスが4日間大会であり続けるということ

    所属 ALBA Net編集部
    秋田 義和 / Yoshikazu Akita

    配信日時:2018年6月11日 11時11分

    • JLPGA
    第1回から4日間大会を続けているサントリーレディス その根底にある思いとは
    第1回から4日間大会を続けているサントリーレディス その根底にある思いとは (撮影:佐々木啓)
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    Round 4
    順位ScPLAYER
    1-16成田 美寿々
    2-16有村 智恵
    3-15アン・ソンジュ
    3-15岩橋 里衣
    5-14永井 花奈
    5-14木戸 愛
    7-13小祝 さくら
    7-13岡山 絵里
    7-13比嘉 真美子
    10-12ユン・チェヨン
    女子ゴルフ界では「4日間大会は実力のある選手しか勝てない」と言われている。昨年、4日間大会で2勝を挙げた申ジエ(韓国)は、「3日間では、出遅れてしまうと優勝は一気に厳しくなる。でも、4日間大会なら最初に少し失敗しても、またチャンスがくる。だから4日間大会は実力がある人が勝つのではないでしょうか」とその理由を分析する。最終日に滅法強く、数々の逆転劇を演じ、米国で“ファイナルラウンドクイーン”とまで呼ばれたジエらしい答えだ。

    【写真】激戦を終えた2人 ハグで健闘をたたえ合う

    また、上田桃子は以前「4日間大会というのは、1日悪い日が必ずある。その日をどう凌ぐかが大事」と語っていた。有村智恵は「初日ですごく伸ばしても、足踏みすると抜かれます。逆に下の立場で言えば、抜くチャンスがまだあるということ。上にいる人はプレッシャーです。下にいる人は攻めてくる」と逃げ切る難しさを語っている。

    日本ツアーでは未だに3日間大会が多いが、4日間大会は年々増加している。2011年に現職の小林浩美が日本女子プロゴルフ協会の会長となって以降、「世界で通用する選手を作る。日頃から長丁場の試合を経験しないと、体力や戦い方などを身に付けることができない」という考えのもと、4日間大会を増やすことに尽力した。12年には5試合しかなかった4日間大会は、18年には12試合にまでなっている。

    たった1日増やすだけ。言葉にすれば簡単に聞こえるが、実際はそうたやすくない。当然3日間よりも運用やボランティアの人数、コースへの対応などコスト面での負担が大きくなることから、主催者としても、そう簡単に1日増やすことはできない。そんな中、1990年の第1回大会から99年大会を除き、ずっと4日間大会として開催しているのが「宮里藍 サントリーレディス」だ。

    大会広報関係者は、初年度から一貫して4日間大会としている理由を次のように語っている。

    「どうせやるなら、トーナメントとしてメジャーに匹敵するような本格的な大会を目指したい、という思いから始まりました。日本の大会であってもインターナショナルに、そしてアマチュアにも広く門戸を開放したものにしたいという気持ちもありました。それらを考えると、3日間では無く4日間にして、より実力を発揮していただくような大会にしたい。大会運営側としては1日長くなる分費用は多くかかりますが、それ以上に得られるもの、3日間では体験できないことや規模感があります。宮里藍さんのように、この大会での経験を生かして、世界へと向かっていただきたいという思いも大きいです」

    強い思いを胸にスタートした大会は、阪神淡路大震災のため中止となった95年を除き、すべて4日間大会として行われてきた。歴代優勝者には宮里藍上田桃子、そしてアマチュアで制したキム・ヒョージュ(韓国)ら世界へと羽ばたいていった選手や、不動裕理アン・ソンジュ(韓国)、森田理香子といった賞金女王に輝いたビッグネームが名を連ねる。改めて冒頭の「実力者しか勝てない」という言葉が頭に浮かぶ。

    今年優勝した成田美寿々は、2月の米国女子ツアー「ホンダLPGAタイランド」に出場した際に、レクシー・トンプソン(米国)やエイミー・ヤン(韓国)の体つきや、ミシェル・ウィー(米国)のプレーを見て世界との差を痛感していた。

    「世界で戦うにはもっと鍛えないといけない。自分が一番得意だったショットが通用しなかったのが特に堪えました。ショットメーカーと言われるのが恥ずかしくなった。このままじゃいけないと思った」。その差を埋めるべく、今まで以上に体作りに励んだ。結果、「(プレーオフを合わせた)76ホールを戦っても体力、集中力が落ちなかった。しっかりトレーニングした成果だと思う」と長丁場の戦いで栄冠を掴んだのである。

    成田は開幕してから勝てない間、「“そんなにトレーニングしていいの?”と言われることもありました。父からも“もう少し休んだり、(ゴルフの)練習をしたほうがいいんじゃないか”と言われることもありました」と吐露した。それでも「トレーニングをしているからこそ、球の高さや飛距離、止める技術がある。体格で負けている日本人がやらなくてどうするんだ」と自分を信じ続けた。その気持ちは今大会の勝利で、「自分は間違っていなかった」という確信へと変わった。

    一方、首位と2打差の3位タイで最終日を迎えた安田祐香は、最終日に「73」とスコアを落とし13位タイ。優勝を逃したことに加え、「69」と伸ばしたイム・ヒジョン(韓国)とローアマを分け合うかたちになった。「自分では感じてはいませんでしたが、ティショットがブレたのは、疲れがあったのかもしれません」と4日間大会の過酷さを改めて思い知った。もちろん、体力で明暗が分かれたというのは一例に過ぎないが、72ホールでの戦いだからこそ、スタミナが重要なファクターとなる。

    勝った選手、負けた選手。世界を目指す選手、強いプロを目指すアマチュア選手。みんながこの大会の経験を今後に生かして欲しい。そんな主催者の願いは、確実に選手へ届いている。そう感じた4日間だった。(文・秋田義和)

    ※本記事は一部を修正いたしました。
    女子ゴルフ界では「4日間大会は実力のある選手しか勝てない」と言われている。昨年、4日間大会で2勝を挙げた申ジエ(韓国)は、「3日間では、出遅れてしまうと優勝は一気に厳しくなる。でも、4日間大会なら最初に少し失敗しても、またチャンスがくる。だから4日間大会は実力がある人が勝つのではないでしょうか」とその理由を分析する。最終日に滅法強く、数々の逆転劇を演じ、米国で“ファイナルラウンドクイーン”とまで呼ばれたジエらしい答えだ。

    【写真】激戦を終えた2人 ハグで健闘をたたえ合う

    また、上田桃子は以前「4日間大会というのは、1日悪い日が必ずある。その日をどう凌ぐかが大事」と語っていた。有村智恵は「初日ですごく伸ばしても、足踏みすると抜かれます。逆に下の立場で言えば、抜くチャンスがまだあるということ。上にいる人はプレッシャーです。下にいる人は攻めてくる」と逃げ切る難しさを語っている。

    日本ツアーでは未だに3日間大会が多いが、4日間大会は年々増加している。2011年に現職の小林浩美が日本女子プロゴルフ協会の会長となって以降、「世界で通用する選手を作る。日頃から長丁場の試合を経験しないと、体力や戦い方などを身に付けることができない」という考えのもと、4日間大会を増やすことに尽力した。12年には5試合しかなかった4日間大会は、18年には12試合にまでなっている。

    たった1日増やすだけ。言葉にすれば簡単に聞こえるが、実際はそうたやすくない。当然3日間よりも運用やボランティアの人数、コースへの対応などコスト面での負担が大きくなることから、主催者としても、そう簡単に1日増やすことはできない。そんな中、1990年の第1回大会から99年大会を除き、ずっと4日間大会として開催しているのが「宮里藍 サントリーレディス」だ。

    大会広報関係者は、初年度から一貫して4日間大会としている理由を次のように語っている。

    「どうせやるなら、トーナメントとしてメジャーに匹敵するような本格的な大会を目指したい、という思いから始まりました。日本の大会であってもインターナショナルに、そしてアマチュアにも広く門戸を開放したものにしたいという気持ちもありました。それらを考えると、3日間では無く4日間にして、より実力を発揮していただくような大会にしたい。大会運営側としては1日長くなる分費用は多くかかりますが、それ以上に得られるもの、3日間では体験できないことや規模感があります。宮里藍さんのように、この大会での経験を生かして、世界へと向かっていただきたいという思いも大きいです」

    強い思いを胸にスタートした大会は、阪神淡路大震災のため中止となった95年を除き、すべて4日間大会として行われてきた。歴代優勝者には宮里藍上田桃子、そしてアマチュアで制したキム・ヒョージュ(韓国)ら世界へと羽ばたいていった選手や、不動裕理アン・ソンジュ(韓国)、森田理香子といった賞金女王に輝いたビッグネームが名を連ねる。改めて冒頭の「実力者しか勝てない」という言葉が頭に浮かぶ。

    今年優勝した成田美寿々は、2月の米国女子ツアー「ホンダLPGAタイランド」に出場した際に、レクシー・トンプソン(米国)やエイミー・ヤン(韓国)の体つきや、ミシェル・ウィー(米国)のプレーを見て世界との差を痛感していた。

    「世界で戦うにはもっと鍛えないといけない。自分が一番得意だったショットが通用しなかったのが特に堪えました。ショットメーカーと言われるのが恥ずかしくなった。このままじゃいけないと思った」。その差を埋めるべく、今まで以上に体作りに励んだ。結果、「(プレーオフを合わせた)76ホールを戦っても体力、集中力が落ちなかった。しっかりトレーニングした成果だと思う」と長丁場の戦いで栄冠を掴んだのである。

    成田は開幕してから勝てない間、「“そんなにトレーニングしていいの?”と言われることもありました。父からも“もう少し休んだり、(ゴルフの)練習をしたほうがいいんじゃないか”と言われることもありました」と吐露した。それでも「トレーニングをしているからこそ、球の高さや飛距離、止める技術がある。体格で負けている日本人がやらなくてどうするんだ」と自分を信じ続けた。その気持ちは今大会の勝利で、「自分は間違っていなかった」という確信へと変わった。

    一方、首位と2打差の3位タイで最終日を迎えた安田祐香は、最終日に「73」とスコアを落とし13位タイ。優勝を逃したことに加え、「69」と伸ばしたイム・ヒジョン(韓国)とローアマを分け合うかたちになった。「自分では感じてはいませんでしたが、ティショットがブレたのは、疲れがあったのかもしれません」と4日間大会の過酷さを改めて思い知った。もちろん、体力で明暗が分かれたというのは一例に過ぎないが、72ホールでの戦いだからこそ、スタミナが重要なファクターとなる。

    勝った選手、負けた選手。世界を目指す選手、強いプロを目指すアマチュア選手。みんながこの大会の経験を今後に生かして欲しい。そんな主催者の願いは、確実に選手へ届いている。そう感じた4日間だった。(文・秋田義和)

    ※本記事は一部を修正いたしました。

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