＜ニッポンハムレディスクラシック 2日目◇7日◇アンビックス函館倶楽部 上磯ゴルフコース（6,378ヤード・パー72）＞

アマチュアでツアー優勝を果たし、その後もアマチュアのままプロツアーに出場を続けていた勝みなみ。「アマチュア時代に2勝目を挙げて晴れてプロ転向」の目標を掲げ続けた。結果的にこれはかなわず、昨年のプロテストに合格し、プロ入りを果たしたが、もし最初の優勝時点でプロ転向を表明していれば、戦ってきた4年間でいくら稼げたのか…。

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外野はそんないやしいことを考えてしまうが、勝はあくまでもアマチュアでいることにこだわった。そしてプロテスト合格、レギュラーツアー出場と、着実に“プロ”としての階段を上がってきた。前半戦稼いだ賞金は、3200万円あまり。賞金ランクは9位でシーズンを折り返した。

後半戦スタートの「ニッポンハムレディスクラシック」初日は単独首位発進。ところが2日目は雨、風、寒さの三重苦に若手は軒並みスコアを落とした。勝も2バーディ・3ボギー・1ダブルボギーの「75」をたたき、首位のテレサ・ルー（台湾）、アン・ソンジュ（韓国）と5打差9位タイまで後退。「しょうがないと思います…。いろいろ経験して成長していきたいです」と、うつむき加減で声を絞り出した。

それでも残された最終日。一発逆転を狙って、勝は前を向く。理由は「お金を稼ぐ世界なので」。勝がいうと不思議とさわやかに聞こえた。プロのアスリートとして観客を魅了するのは当然、金を稼がなければ、この舞台には立ち続けられないのだから。それが、アマチュア優勝で、アマチュアとして活躍した勝の言葉だけに、ひときわ重く感じらる。少しでも多く稼ぐために、勝が逆襲に出る。（文・高桑均）