<Vポイント×SMBCレディス 事前情報◇20日◇紫カントリークラブ すみれコース(千葉県)◇6668ヤード・パー72>
国内女子ツアーの今季第2戦は、同週に開催予定だった米ツアーの「ファーヒルズ朴セリ選手権」が中止になったことで、そこを主戦場にする選手6人が出場する。そのひとりが勝みなみ。たくさんの刺激を胸に「優勝」を目指していく。
原動力のひとつが、2週前に中国で米ツアー優勝を果たした竹田麗央の存在。勝自身も出場し12位で終えた大会で、後輩が大仕事を成し遂げた。18番グリーンでは、盛大に祝福。「おめでとう」の声もかけた。
「シャンパンをかけたのは(昨年のエビアン選手権で優勝した古江彩佳に続き)2回目なんですけど、自分もかけられたいなと思ったし、頑張りたい」。元々、仲のいい後輩。「日曜日(16日)の朝も8時30分に集合して、(小祝)さくらちゃんと麗央ちゃんとお茶して、モーニングを食べました」。それだけに“次は自分が”という思いが強くなるのは不思議なことではない。
そしてもうひとつが、愛するプロ野球球団・阪神タイガースの活躍。阪神はプレシーズンマッチで、15日に今永昇太投手らを擁するシカゴ・カブス、そして16日には大谷翔平選手らが在籍し、昨年のワールドシリーズを制したロサンゼルス・ドジャースに、ともに3-0で連勝した。これにより『阪神世界一』がトレンドを席巻した。
当然、これには大興奮。「ねええ! びっくり。歴史的瞬間。まさか勝てるとは。応援はするけど、まさか3-0って。ボコボコにするとは思わないし」。その後も試合を振り返ると、笑いが止まらない。だが、同時に「うちのチームは世界一。強いってことが、世界にバレちゃった。才木さん(才木浩人投手)も、サトテル(佐藤輝明選手)もバレた。阪神から引き抜かないで欲しい」という“心配事”も増えてしまった。
まさにうれしい悲鳴ではあるが、なにはともあれ激動の数週間で、やる気もさらに充電した。阪神にかけ、「自分が世界一になれるように、本当の世界一になれるように頑張りたいと思います」という思いも強まる。今週の会場となる紫CCすみれCは、2022年に「日本女子オープン」連覇を成し遂げたコース。ラフなどはメジャー仕様よりも短いが、「ティショットを打っていけるところも多いけど、いいところにバンカーもあり、難しい。攻め方は考えないといけない」と警戒も。それでもいい思い出が残っていることに変わりはない。
目標は「もちろん優勝。遠のいているので優勝したいという気持ちはある」。今季2試合に出場している米国ツアーも7位、12位と安定した成績を残している。来週からは米本土戦も本格化するだけに、「いいイメージを作って、またアメリカに行きたい。いろんな気持ちをもちながら、楽しくラウンドできたらいいかな」と、意気込んでいく。