<センチュリー21レディス 最終日◇22日◇瀬田ゴルフコース 西コース(6,518ヤード・パー72)>
今シーズン3度目の首位スタートも初優勝にはつながらなかった。「センチュリー21レディス」最終日、2位に1打差をつけてスタートした小祝さくらは、4バーディ・4ボギーの「72」とスコアを伸ばせず。米国のアマチュア、クリスティン・ギルマンに敗れ2位タイで大会を終えた。
【写真】小祝さくらがドレスに着替えたらこうなる
今までの優勝争いの経験を存分に生かしたはずだった。「今回はいつもと回る前の気持ちも違っていました。昨日、辻村明志コーチからも“逃げるゴルフをしないで攻めていこう”と言われていたので、その気持ちを持ってやりました」。ともに惜敗した5月の「中京テレビ・ブリヂストンレディス」、先週の「サマンサタバサレディース」の時とは違う、アグレッシブな気持ちが表情からもあふれていた。
実際に序盤は小祝がペース作った。出だしの1番はバーディを獲った同組の2人に対してパーとしたが、慌てずに3番で手前3mを沈めてバーディ。1番で並んだギルマンを再び突き放すと、4番パー5でもレイアップした3打目を1.5mにつけて連続バーディを奪取した。「4番でバーディを獲ったときは流れも悪くなかった。そこまでは自分も(優勝の)チャンスがあると思いました」。
だが、「そこからがダメでしたね」と小祝自身が言うように、5番以降で思うようにスコアを伸ばせず。6番で2打目をバンカーに入れて寄せきれずボギーとすると、9番では2打目がグリーンオーバーでOBスレスレ。このホールもボギーとしてギルマンに単独首位を明け渡すと、折り返してからも11番、13番でボギーと流れを作れず。上がり2ホールで連続バーディを奪って2位タイには滑り込んだが、目標の初タイトルはそのとき、すでに遙か先を走っていた。
結果だけ見れば、「今回も最終日に伸ばせなかった」というしかない。だが、本人が「プレースタイルはこれまでと違った」というように、パッティングでは弱気なショートは見られずカップまで届いていたし、ショットでも攻めの姿勢は崩れていなかった。これまでの優勝争いとは違う、明らかな変化が見られた。少なくとも優勝したギルマンにして「彼女は素晴らしい選手。とにかく曲がらないし、素晴らしいショートゲームを持っている。私のベストが出なければ勝てないと思った」と言わしめるまでにはプレッシャーをかけられていた。
ただし、ティフトンの混じったラフからのショットであったり、課題としていたパッティングはこの日も32パットとまだまだ改善の余地はありそうだ。「これまで通りだと同じ結果になってしまう。次にチャンスがきたら、今日ダメだったことを考えながらやっていきたい。優勝を目標にやっているので、また次の試合から頑張りたい」。最後まで涙を見せること無く気丈に語った20歳。最後に吐き出した「優勝はそう簡単にできない」という言葉が、小祝をもっと強くする。(文・秋田義和)
今シーズン3度目の首位スタートも初優勝にはつながらなかった。「センチュリー21レディス」最終日、2位に1打差をつけてスタートした小祝さくらは、4バーディ・4ボギーの「72」とスコアを伸ばせず。米国のアマチュア、クリスティン・ギルマンに敗れ2位タイで大会を終えた。
【写真】小祝さくらがドレスに着替えたらこうなる
今までの優勝争いの経験を存分に生かしたはずだった。「今回はいつもと回る前の気持ちも違っていました。昨日、辻村明志コーチからも“逃げるゴルフをしないで攻めていこう”と言われていたので、その気持ちを持ってやりました」。ともに惜敗した5月の「中京テレビ・ブリヂストンレディス」、先週の「サマンサタバサレディース」の時とは違う、アグレッシブな気持ちが表情からもあふれていた。
実際に序盤は小祝がペース作った。出だしの1番はバーディを獲った同組の2人に対してパーとしたが、慌てずに3番で手前3mを沈めてバーディ。1番で並んだギルマンを再び突き放すと、4番パー5でもレイアップした3打目を1.5mにつけて連続バーディを奪取した。「4番でバーディを獲ったときは流れも悪くなかった。そこまでは自分も(優勝の)チャンスがあると思いました」。
だが、「そこからがダメでしたね」と小祝自身が言うように、5番以降で思うようにスコアを伸ばせず。6番で2打目をバンカーに入れて寄せきれずボギーとすると、9番では2打目がグリーンオーバーでOBスレスレ。このホールもボギーとしてギルマンに単独首位を明け渡すと、折り返してからも11番、13番でボギーと流れを作れず。上がり2ホールで連続バーディを奪って2位タイには滑り込んだが、目標の初タイトルはそのとき、すでに遙か先を走っていた。
結果だけ見れば、「今回も最終日に伸ばせなかった」というしかない。だが、本人が「プレースタイルはこれまでと違った」というように、パッティングでは弱気なショートは見られずカップまで届いていたし、ショットでも攻めの姿勢は崩れていなかった。これまでの優勝争いとは違う、明らかな変化が見られた。少なくとも優勝したギルマンにして「彼女は素晴らしい選手。とにかく曲がらないし、素晴らしいショートゲームを持っている。私のベストが出なければ勝てないと思った」と言わしめるまでにはプレッシャーをかけられていた。
ただし、ティフトンの混じったラフからのショットであったり、課題としていたパッティングはこの日も32パットとまだまだ改善の余地はありそうだ。「これまで通りだと同じ結果になってしまう。次にチャンスがきたら、今日ダメだったことを考えながらやっていきたい。優勝を目標にやっているので、また次の試合から頑張りたい」。最後まで涙を見せること無く気丈に語った20歳。最後に吐き出した「優勝はそう簡単にできない」という言葉が、小祝をもっと強くする。(文・秋田義和)