2020年東京五輪開幕までちょうど2年。リオ五輪に続いて正式競技として行われるゴルフでは、出場選手を決める「オリンピックゴルフランキング」が、いよいよ稼働した。同ランクは、世界ランク(女子はロレックスランキング)を基準にしており、競技日程が2020年8月5日からの女子の部は、今年の「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディス」終了後からの成績がポイントとなってランキングに反映され、20年6月30日時点のランキングで出場選手が決められる。参加資格は次のとおり。
【関連写真】リオのコースにいるワニの撮影を試みる大山志保、ちょっとへっぴり腰!?
1、15位までの選手で各国最大4人まで
2、16位以下については1か国2名(15位以内の有資格者も含む)を上限とする
3、5大陸(アフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、オセアニア)ごとに、1人も出場資格を有するアスリートがいない場合は、男女とも1つの出場枠が保証される
4、大会開催国から一人も出場資格を有するアスリートがいない場合は、男女とも1つの出場枠が保証される
※ただし、3、4の出場枠が適用されても男女各出場人数の60名は変わらない。(原文のまま)
選手決定まではまだまだ時間があるが、日本人の現状をまずは見てみよう。ランキング15位以内にいるのは、11位の畑岡奈紗ひとりだけ。日本ツアー昨年賞金女王の鈴木愛が17位にいる。
基本的なことだが、ポイントを多く稼ぐには、ポイント加算の多い試合で上位に入る方がいい。各国ツアーだけでなく、米国下部ツアーのシメトラツアーや、日本のステップ・アップ・ツアーもポイント加算対象。各試合のフィールド(出場選手)によってポイントが決められる。いろいろ複雑な規定があるが、簡単にいえば、世界ランキング上位の選手が出ている試合ほど、ポイントが高いという理解でいいだろう。
つまり、日本でプレーしているより、フィールドの厚い(ランキング上位の選手が多い)米ツアーでプレーしている方が基本的にはポイント加算の割合が大きい。強豪選手が勢ぞろいするメジャーで上位に入ることの重要性がよくわかるはずだ。
日本勢で五輪出場を誰よりも口に出していながら、リオでは涙を飲んだ成田美寿々は、今季好調だが、現状では60位以内に入れてはいない。ランキングが稼働してからまだ、2試合しか終わっておらず、今後の活躍次第だが、まず、大切なのは8月2日からの「全英リコー女子オープン」。畑岡、横峯さくら、上原彩子の米ツアー勢に加え、成田、鈴木、比嘉真美子らの日本勢も出場するが、ここでポイントを大きく稼ぐ必要がある。
リオに出場したのは、米ツアーを主戦場にしている野村敏京と日本で踏ん張った大山志保。東京大会も、よほど日本勢が活躍してポイントを稼がない限り、大舞台への切符は2枚。このままいけば、そのうち1枚は米ツアーで優勝争いを繰り返している畑岡が手にする可能性は高いため、それ以外の選手が残り1枚を争うことになる。「まだ、2年ある」と感じるか「もう2年しかない」と思うか。五輪出場への戦いの幕は切って落とされた。
猛暑が続く中、毎週のトーナメントは続くが、スタート時間繰り上げが決まったとはいえ、日本でも特に暑い内陸、埼玉県の霞ヶ関CCでの開催がすでに決まっている。出場選手は、殺人的な暑さの中でのプレーを余儀なくされることを覚悟しなければならない。その上で、ランキングをいかに上げるかを考えて結果を出し続けなければならない究極のサバイバルレースが始まる。(文・小川淳子)
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1、15位までの選手で各国最大4人まで
2、16位以下については1か国2名(15位以内の有資格者も含む)を上限とする
3、5大陸(アフリカ、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、オセアニア)ごとに、1人も出場資格を有するアスリートがいない場合は、男女とも1つの出場枠が保証される
4、大会開催国から一人も出場資格を有するアスリートがいない場合は、男女とも1つの出場枠が保証される
※ただし、3、4の出場枠が適用されても男女各出場人数の60名は変わらない。(原文のまま)
選手決定まではまだまだ時間があるが、日本人の現状をまずは見てみよう。ランキング15位以内にいるのは、11位の畑岡奈紗ひとりだけ。日本ツアー昨年賞金女王の鈴木愛が17位にいる。
基本的なことだが、ポイントを多く稼ぐには、ポイント加算の多い試合で上位に入る方がいい。各国ツアーだけでなく、米国下部ツアーのシメトラツアーや、日本のステップ・アップ・ツアーもポイント加算対象。各試合のフィールド(出場選手)によってポイントが決められる。いろいろ複雑な規定があるが、簡単にいえば、世界ランキング上位の選手が出ている試合ほど、ポイントが高いという理解でいいだろう。
つまり、日本でプレーしているより、フィールドの厚い(ランキング上位の選手が多い)米ツアーでプレーしている方が基本的にはポイント加算の割合が大きい。強豪選手が勢ぞろいするメジャーで上位に入ることの重要性がよくわかるはずだ。
日本勢で五輪出場を誰よりも口に出していながら、リオでは涙を飲んだ成田美寿々は、今季好調だが、現状では60位以内に入れてはいない。ランキングが稼働してからまだ、2試合しか終わっておらず、今後の活躍次第だが、まず、大切なのは8月2日からの「全英リコー女子オープン」。畑岡、横峯さくら、上原彩子の米ツアー勢に加え、成田、鈴木、比嘉真美子らの日本勢も出場するが、ここでポイントを大きく稼ぐ必要がある。
リオに出場したのは、米ツアーを主戦場にしている野村敏京と日本で踏ん張った大山志保。東京大会も、よほど日本勢が活躍してポイントを稼がない限り、大舞台への切符は2枚。このままいけば、そのうち1枚は米ツアーで優勝争いを繰り返している畑岡が手にする可能性は高いため、それ以外の選手が残り1枚を争うことになる。「まだ、2年ある」と感じるか「もう2年しかない」と思うか。五輪出場への戦いの幕は切って落とされた。
猛暑が続く中、毎週のトーナメントは続くが、スタート時間繰り上げが決まったとはいえ、日本でも特に暑い内陸、埼玉県の霞ヶ関CCでの開催がすでに決まっている。出場選手は、殺人的な暑さの中でのプレーを余儀なくされることを覚悟しなければならない。その上で、ランキングをいかに上げるかを考えて結果を出し続けなければならない究極のサバイバルレースが始まる。(文・小川淳子)