<大東建託・いい部屋ネットレディス 最終日◇29日◇鳴沢ゴルフ倶楽部(6,685ヤード・パー72)>
大会4日間、プロを凌駕するほどの存在感を放ったのがアマチュアの安田祐香(滝川第二高等学校3年)だ。2日連続の荒天による疲れと緊張もあったためか、最終日こそ痛恨のダブルボギーを打ったが、トータル11アンダーで首位と3打差の3位タイで大会を終えた。
【写真】アマチュア躍動 富士山麓の決戦を特選フォトで振り返る
活躍を見せたのは安田だけではない。本大会で予選通過を果たしたアマチュアは全部で3人。安田と同じく、ナショナルチームに所属する古江彩佳(滝川第二高等学校3年)と西村優菜(大阪商業大学高等学校3年)だ。古江は最終日に「69」をマークしてトータル4アンダー・11位タイ。西村はトータル2アンダー・17位タイに入った。
アマチュア選手たちの強さの一因を「1試合に注ぐエネルギー」と挙げたのは、自身もアマチュア時代に2014年「日本女子オープン」で3位に入るなどの功績を残してきた永井花奈。「次はいつ出られるかもわからないので、1試合に対しての思いやエネルギーが強い。(プロになった)今はシーズン通してどう戦うかを考えているので、そこが大きな違い」だという。
加えて、プロにはない“勢い”があると語ったのは、黄金世代筆頭の勝みなみ。2014年の「KKT杯バンテリンレディス」でツアー史上最年少の15歳でアマチュア優勝を飾り、プロに転向後もレギュラーツアーで着実に成績を残している。だからこそ、アマチュアたちの活躍を見て感じるのが、アマチュア時代と、プロになってからの違いだ。「全然ショットがまがらず、まっすぐピンを攻める。怖いもの知らずというか。私もアマチュアのころはそうだったかもしれません。プロになって色々な経験を積んで、学ぶこともたくさんあった」。経験を積むほど、実戦で考えることも増えてくる。賞金や、シーズンを通しての体力配分など気を遣う部分もプロに比べれば少ない。“知らない”からこその勢いも、強さのひとつだ。
しかし、安田の強さは“アマチュア”のそれとはひと味違う。予選ラウンド2日間を安田と同組で回った成田美寿々は、「申ジエさんのように肝が据わっている」と元・世界ランク1位の名手と比較する。「バーディでもボギーでも表情を変えない。全くリズムが変わらない」。同じく予選をともにした渡邉彩香も「私たちは、どうやったらあの域までいけるんだろうね」と感心するほどだったという。「(技術も)“ほぼプロ”と言っていいほど。鈴木愛ちゃんの次にうまいんじゃないかと思います」と、間近で安田の存在感に圧倒された。
今回活躍を見せたアマチュアたちは、来年プロテストを受験予定。“プロ”としてトーナメントに立ったとき、どのような成長を遂げているのか。新星たちの活躍で、今後の女子プロ界も大いに期待ができそうだ。(文・谷口愛純)
大会4日間、プロを凌駕するほどの存在感を放ったのがアマチュアの安田祐香(滝川第二高等学校3年)だ。2日連続の荒天による疲れと緊張もあったためか、最終日こそ痛恨のダブルボギーを打ったが、トータル11アンダーで首位と3打差の3位タイで大会を終えた。
【写真】アマチュア躍動 富士山麓の決戦を特選フォトで振り返る
活躍を見せたのは安田だけではない。本大会で予選通過を果たしたアマチュアは全部で3人。安田と同じく、ナショナルチームに所属する古江彩佳(滝川第二高等学校3年)と西村優菜(大阪商業大学高等学校3年)だ。古江は最終日に「69」をマークしてトータル4アンダー・11位タイ。西村はトータル2アンダー・17位タイに入った。
アマチュア選手たちの強さの一因を「1試合に注ぐエネルギー」と挙げたのは、自身もアマチュア時代に2014年「日本女子オープン」で3位に入るなどの功績を残してきた永井花奈。「次はいつ出られるかもわからないので、1試合に対しての思いやエネルギーが強い。(プロになった)今はシーズン通してどう戦うかを考えているので、そこが大きな違い」だという。
加えて、プロにはない“勢い”があると語ったのは、黄金世代筆頭の勝みなみ。2014年の「KKT杯バンテリンレディス」でツアー史上最年少の15歳でアマチュア優勝を飾り、プロに転向後もレギュラーツアーで着実に成績を残している。だからこそ、アマチュアたちの活躍を見て感じるのが、アマチュア時代と、プロになってからの違いだ。「全然ショットがまがらず、まっすぐピンを攻める。怖いもの知らずというか。私もアマチュアのころはそうだったかもしれません。プロになって色々な経験を積んで、学ぶこともたくさんあった」。経験を積むほど、実戦で考えることも増えてくる。賞金や、シーズンを通しての体力配分など気を遣う部分もプロに比べれば少ない。“知らない”からこその勢いも、強さのひとつだ。
しかし、安田の強さは“アマチュア”のそれとはひと味違う。予選ラウンド2日間を安田と同組で回った成田美寿々は、「申ジエさんのように肝が据わっている」と元・世界ランク1位の名手と比較する。「バーディでもボギーでも表情を変えない。全くリズムが変わらない」。同じく予選をともにした渡邉彩香も「私たちは、どうやったらあの域までいけるんだろうね」と感心するほどだったという。「(技術も)“ほぼプロ”と言っていいほど。鈴木愛ちゃんの次にうまいんじゃないかと思います」と、間近で安田の存在感に圧倒された。
今回活躍を見せたアマチュアたちは、来年プロテストを受験予定。“プロ”としてトーナメントに立ったとき、どのような成長を遂げているのか。新星たちの活躍で、今後の女子プロ界も大いに期待ができそうだ。(文・谷口愛純)