2月29日から開催される「ダイキンオーキッドレディス」で国内女子ツアーの新シーズンが幕を開ける。昨年は38試合中23人の優勝者が誕生したが、そのうち20代の選手が18人と78%を占めた。その中でも35歳の申ジエ(韓国)は山下美夢有、岩井明愛とし烈な女王争いを演じてみせるなど、”若手の壁”となった。今回はそんなジエが挑む『永久シード』についておさらいする。
国内女子ツアーの場合は通算30勝以上の選手に与えられる永久シード。これを獲得すれば半永久的にツアーへの出場権が約束される。まさにレジェンドの証しだ。
ジエの通算勝利数は28勝。永久シード獲得まで残り“2勝”に迫っている。昨年は「全米女子オープン」2位、「AIG女子オープン」(全英)3位など海外メジャーで結果を残しつつ、国内ツアーでは2勝を挙げた。かねて永久シード入りを目標にしており、そのモチベーションは相当高い。
国内初優勝を飾った2008年の「ヨコハマタイヤPRGRレディスカップ」と10年の「ミズノクラシック」は公式の勝利数にカウントされていない。前者は単年登録をする前で、ツアーメンバーではなかったから。後者はUSLPGAの資格で出場していたためだ。そのため、日本ではすでに“30勝”に到達しているのだが、公式の勝利数は28となっている。
ちなみに、今まで永久シードを獲得した選手は6人。樋口久子(69勝)、卜阿玉(58勝)、不動裕理(50勝)、大迫たつ子(45勝)、岡本綾子(44勝)、森口祐子(41勝)と、そうそうたる名前が並んでいる。このうち、まだツアーに参戦しているのは不動のみだ。
通算20勝以上を挙げていて今年もシード選手としてツアーに出場するのは、ジエのほかには通算24勝の全美貞(韓国)のみ。日本人では18勝の鈴木愛が最上位となる。