<日本女子オープン 2日目◇27日◇大利根カントリークラブ 西コース(茨城県) ◇6845ヤード・パー72>
千葉県出身で、現在、地元の白井中に通う3年生が初めての日本女子オープンを戦った。「フェアウェイをキープしていれば距離的には大丈夫だと思えました。ラフに入れると…こんなに長いのは初めてなので難しかったです」。仁科優花は、今後に向けた“自信”と“課題”を得る時間を過ごすことができた。
中3で1Wは250ヤード超「飛距離が魅力的な選手に」 仁科優花が経験した初めて“日本女子OP”
2010年生まれの14歳、仁科優花が日本女子オープンを戦った。
配信日時:2024年9月28日 00時30分
<日本女子オープン 2日目◇27日◇大利根カントリークラブ 西コース(茨城県) ◇6845ヤード・パー72>
千葉県出身で、現在、地元の白井中に通う3年生が初めての日本女子オープンを戦った。「フェアウェイをキープしていれば距離的には大丈夫だと思えました。ラフに入れると…こんなに長いのは初めてなので難しかったです」。仁科優花は、今後に向けた“自信”と“課題”を得る時間を過ごすことができた。
8月26、27日に行われた最終予選の鷹之台CC会場で31位になり、繰り上がりで出場権を手にした。これが4月の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」に続く、プロトーナメント2試合目。「見に来ている人も多いし、朝の雰囲気もみんな真剣。少し緊張しました」。プロでさえ出場者が限られる最高峰の舞台は、やはり刺激的だ。
身長163センチから繰り出されるショットは力強い。「平均は250ヤードくらい。振れば260ヤードは飛びます。振ると曲がることがあるかもしれないので、普段は抑え目で」。日本人の中学3年女子の平均身長よりも6センチほど高い恵まれた体で、プレーもまさに伸び盛りといった印象だ。
「7月に世界ジュニアと全米ガールズジュニアに出場するため1カ月ほどアメリカに行っていたんですけど、日本に帰ってきたら(飛距離が)伸びてました(笑)」。そこで出会った選手たちのスイングを見て、「いまのままではダメ。いままでよりも強く振らないと」と、ほんのちょっぴり“リミッターを解除”したことで、その迫力がさらに増した。
今大会でキャディを務めた父の勧めもありゴルフを始めたのが小学4年生のころ。もともと5年ほど器械体操に熱中してきたが、それを辞めてコースに出るようになった。「器械体操をやってきたからか軸はしっかりしていると思う。ゴルフにもつながっています」。しなやかな体も、力強いショットを生み出す要因のひとつだ。
憧れは今年2度目の「全米女子オープン」を制した笹生優花。「迫力あるスイングを目指しています。あの振り感がすごく好きで、いつも映像などを見てマネしています」。将来の目標は「アメリカで戦いたい」。同じ名前を持つ9歳年上の選手の背中を、これからも追い続けることになる。
初の日本女子オープンはトータル5オーバーと、決勝に1打及ばず予選落ちという結果に終わった。ただ高校入学前の1年は、プロの試合への初出場、米国での経験、そしてこの大会の出場と充実している。「アメリカで自分よりもうまい選手を見ることもできたし、こういう大きい試合に出てプロと一緒にできているのはいい経験ですね」。落ち着いた口調からは、度胸も感じられる。「プロになったら、そのなかでも飛距離が魅力的な選手になりたい」。14歳の胸は夢と希望に満ちあふれている。(文・間宮輝憲)
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