<NEC軽井沢72ゴルフ 事前情報◇8日◇軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)◇6685ヤード・パー72>
昨年大会で初優勝を飾った菅沼菜々は「ワクワクする」と、相性のいいコースで連覇を狙う。年間2勝を挙げ、飛躍の1年となった昨季から一転、今季は18試合に出場してトップ10入りが1回のみ。メルセデス・ランキングも59位と苦戦しているが、「ショットの精度も気持ちで上がるのかなと思いました」。悪い流れを一変させるような1週間になりそうだ。
連覇をかけて迎える試合はこれが初めてだが、変な気負いはない。「父とディフェンディングの試合が楽しみだねって話していたんですけど、他の選手にとっては関係ないじゃないですか。私も他の試合で去年は誰が優勝とか気にしていないし、最終的にあんまり関係ないねってなりました」。
コースとの相性の良さを感じるのは、「グリーンのラインが読みやすいこと。洋芝も好き。タテ振りで上から入れるタイプなので得意です」というところ。7月末に同コースで行われた「リシャールミルジャパン チャリティマッチ」でも男子プロゴルファーの勝俣陵と組んで優勝。昨年の初優勝と同じくプレーオフを制し、「18番に運命を感じました」と振り返った。
広場恐怖症の影響で飛行機での移動ができないため、北海道、沖縄での試合には出場できない。今年は「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」が沖縄開催のため、出られない試合が一つ増える。「軽井沢と来週の大箱根(CAT Ladies)は得意なので、上位で終わりたいです」と、その想いも込めて意気込んだ。
松山英樹が銅メダルを獲得した「パリ五輪」男子ゴルフはテレビで観戦した。最終日は途中で睡魔に負け、首位を走っていたジョン・ラーム(スペイン)がダブルボギーを叩いたところまでしか記憶はないそうだが、「トッププロでもダボを打つんだから、自分のダボなんて大したことないなと思いました。海外の選手を見るのは勉強になります」。勉強の成果を早速、軽井沢で生かしたいところだ。
昨年の優勝スコアは16アンダー。「去年よりラフがないし、グリーンが止まるけれど、フェアウェイが軟らかくて距離が出ない」と、今年も15~16アンダーが出ると予想する。相性抜群のこのコースに戻ってくれば、調子も上向く。今年もバーディー合戦を制し、ここから一気に巻き返しを図る。(文・田中宏治)