2月29日から開催される「ダイキンオーキッドレディス」で新シーズンが開幕する国内女子ツアー。シード入りは逃したが、昨年末のファイナルQTを突破して前半戦に出場する選手を紹介する。今回はQTランク4位の河本結。
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2018年のプロテストに合格し、19年の3月に行われた「アクサレディス」で早々にツアー初優勝。同年の賞金ランキングでは6位になるなど鮮烈なデビューイヤーを過ごした。しかし、昨年は31試合中16試合で予選落ちと苦しいシーズンを送った。
特に前半戦で苦しみ、開幕から4戦連続で予選落ち。「ヤマハレディースオープン葛城」は43位タイで終えるも、その後は2回の棄権を含め、9試合連続で決勝へ進めない時期もあった。3年ほど前からスイング改造に着手した河本は「なかなかしっくりきていない」と違和感をぬぐえないまま戦っていた。
そこで、変化を求めてコーチとの契約を解消し、”一人”で戦うことを選択した。するとその週に行われた「大東建託・いい部屋ネットレディス」でトップ10フィニッシュ(8位タイ)を果たすと、シーズン終盤戦では5試合連続で決勝へ進出。後半になって復調を見せた。しかしメルセデス・ランキングは85位と振るわず、シード権を喪失。ファイナルQTを受験することとなった。
迎えたファイナルQTでは「緊張感を楽しめたのでそれが良かった」と、4日間すべてでアンダーパーをマーク。トータル6アンダー・4位と好成績を収め、今季前半戦の出場権を獲得した。「やっぱり私はゴルフが大好きだし、ゴルフを通してたくさんの感動をいろんな人に与えたい気持ちが出てきたので、QTを経験して良かったと思いました」と”ケガの功名”。このQT受験が河本のゴルフ熱をさらに高まらせた。
オフシーズンは「自分で何が必要か、不必要か。いろんな人の意見を聞きながら、最終的に自分で決めて行動したいと思っています。スイングもアプローチも何が足りなかったか、自分が一番分かっている。まだまだへたっぴなところがあるので、そういうところを伸ばしていけたら」と様々な意見に耳を傾けながら、最後は自分の選択で正しい道へ進んでいく。
そして今シーズンの目標は「優勝することですね」ときっぱり。「いろんなことを学んだので、学びを生かして、たくましくなってシーズンを迎えたいです」。苦しみながらも自らの力で光明を見出した。一皮むけた河本はツアー2勝目に向けて復活ののろしをあげる。