ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。あっという間に2月も末になり、女子ツアーのシーズンオフが終わります。そう。明日が開幕戦ダイキンオーキッド初日なのです。

そうは言っても最近は、すでに開幕している他のツアーのニュースが頻繁に届き、特に今年は日本選手の活躍も目立ちました。一足先に始まった米女子ツアーでは、畑岡奈紗さん、笹生優花さん、古江彩佳さんを始めとする選手たちが毎試合、いいプレーを見せてくれています。開幕直前の先週、タイで行われた米ツアーの1戦には、日頃米ツアーで戦っている面々に加えて原英莉花さんや岩井姉妹も出場。台湾ツアーの1戦にも15人の日本勢が出場し、川崎春花さんが見事に優勝。竹田麗央さんも2位タイ、藤田さいきさんが4位タイなどいいプレーをしています。

男子も、星野陸也くんがDPワールド（欧州）ツアー、カタールマスターズで優勝。しばらく故障で苦しんでいた松山英樹くんが、米ツアー、ジェネシス・インビテーショナルで2年ぶりの優勝を飾っています。DPワールドツアーから米ツアーに”昇格“した久常涼くん、アジアンツアーの金谷拓実くん、LIVゴルフに予選から挑んでプレーしている香妻陣一朗くんもいて、あちこち気になることだらけです。

こうしてみると、ゴルフの世界のグローバル化は、ものすごい勢いで進んでいるんだなぁと改めて思います。世界中から集まった人々が同じフィールドでプレーを競い合う。スポーツの素晴らしさを感じるとともに、世界の様々なゴルフ場で、まったく異なる天候や自然を感じながらプレーするゴルフの魅力も浮き彫りにしてくれるのではないかな、と期待もしています。

グローバルな時代になったことで、選手たちはそれぞれ自分のプレーする場所を決断することになります。もちろん以前から海外にチャレンジすることはできたのですが、より情報が多くなったことで、自分の行く道を選びやすくなったのではないでしょうか。最初にプロとしてプレーするのはどこか。将来、どこでプレーしたいのか。それはいつなのか。目標を決めてそこに向かって努力し、状況に応じてそれを修正しながら行動する。その選択肢が広がっているのです。その分、迷うことも多いかもしれませんが、可能性も大きくなっています。

こんな風に、男女とも海外ツアーですでに日本勢が活躍していることで、“観るゴルフ”への期待は十分に高まっています。日本ツアーで戦う選手たちは開幕戦を、そしてその先のシーズンを、どんな風に戦っていくのでしょうか。毎年、新たな顔ぶれが加わり、驚くような活躍を見せる若手が出てくることと、ベテランが踏ん張る最近の傾向は今年も続くのでしょうか。メジャーやパリでのオリンピックも含めて楽しみな2024年のシーズンが、いよいよ本格的に始まります。みなさんと一緒に、私も楽しみたいと思います。

■原田香里（はらだ・かおり）
1966年10月27日生まれ、山口県出身。名門・日大ゴルフ部で腕を磨き1989年のプロテストに合格。92年の「ミズノオープンレディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝。93年には「日本女子プロゴルフ選手権大会」、「JLPGA明治乳業カップ年度最優秀女子プロ決定戦」勝利で公式戦2冠を達成。通算7勝。その後は日本女子プロゴルフ協会の運営に尽力し21年3月まで理事を務めた。